オフィシャルブログ
【小値賀島】島へ渡らずに不動産を売却できる?手続きの進め方

長崎県小値賀町の小値賀島(おぢかじま)にある実家を相続したけれど、仕事や家庭の事情で島へ渡る時間が取れない。佐世保や博多から船を乗り継ぐたびに、交通費と休みを使う。そんな負担から、売却の話が止まったままになっていないでしょうか。この記事では、株式会社大鵬ハウジングが、島外に住んだまま小値賀島の不動産を売却するための手続きの流れと、事前に準備しておきたいこと、島ならではの注意点を解説します。
結論:島外に住んだままでも、売却の手続きは進められます
小値賀島の不動産は、島外にお住まいのままでも売却の手続きを進められます。売却に必要なやり取りは、郵送とオンラインで代わりが利くものが増えているためです。島へ何度も渡ることを前提にせず、まずは遠方対応ができる相談先を選ぶところから始めると、止まっていた話が動き出します。
打ち合わせから契約まで、オンラインでつなげられる
打ち合わせはオンライン会議で行えます。買主への重要事項説明は、IT重説(オンラインで重要事項説明を受ける方法)を利用してオンラインで実施できます。売主側も、オンラインでの打ち合わせや郵送での書類のやり取り、専門家による本人確認を組み合わせることで、島外から手続きを進められます。
鍵を預ければ、現地の確認は任せられる
建物の確認や買主候補の内見には、鍵が必要です。鍵を郵送で預けておけば、現地での作業を不動産会社が進められます。売主が島へ渡る日程に、売却のスケジュールを合わせなくてよくなる点は、遠方の方にとって大きな違いです。
✓ポイント:売却をあきらめる前に、「鍵の郵送やオンラインでの打ち合わせ、IT重説に対応しているか」を相談先に確認してください。この3点がそろっていれば、島外にお住まいのまま手続きを進める道が見えてきます。
島の不動産の売却が止まってしまうのは、あなたのせいではありません
「実家をそのままにしている」と気にしながらも、手を付けられずにいる方もいます。島の不動産の売却が進みにくいのには、所有者の努力だけでは変えにくい事情があります。
査定の仕組み側の理由:比べられる取引事例が少ない
不動産の査定では、築年数や周辺の取引事例が参考にされ、建物の状態や立地、地域の需給も考慮されます。ただ、島内の取引事例が少ないと比較材料が限られ、一般的な住宅地と同じ方法だけでは評価しにくくなります。その結果、思っていたより低い見積もりが出る場合もあります。
取り扱い体制側の理由:島に不動産会社が少ない
小値賀町の移住案内では、町内に民間の不動産会社がないことが紹介されています。島外の不動産会社に頼もうとしても、案内のたびに船で渡る負担から、取り扱いを断られることもあるでしょう。800万円以下の低廉な空き家などには仲介手数料の特例がありますが、遠方の物件に対応する体制がない会社では扱いにくさが残ります。
売主側の負担:渡航のたびに休みが必要になる
佐世保港からは高速船でも1時間半ほどかかり、博多港からのフェリーは夜行便です。片付けや立会いのたびに休みを取って島へ渡るのは、仕事や家庭を抱える世代には重い負担になります。「島へ行けないから進まない」という状態は、所有者の怠慢ではなく距離の問題です。
小値賀島の不動産を売る前に知っておきたい条件
交通・気候・土地の条件
島の不動産には、本土とは異なる条件があります。買主が確認する点を、売主側も把握しておくと話が進めやすくなります。
- 交通:佐世保港からフェリーで約3時間、高速船で約1時間半。博多港からはフェリーで約5時間
- 気候:潮風による塩害や台風の影響を受けやすく、屋根や外壁、金属部分の傷みが進みやすい
- 土地:境界がはっきりしない土地や、未登記建物(法務局の登記簿に登録されていない建物)が残っている場合がある
- 設備:下水道の有無や、浄化槽(下水道がない地域で生活排水を処理する設備)の状態が買主の判断材料になる
遠方にいるほど、条件の確認が後回しになりやすい
島外に住んでいると、建物の傷みや敷地の様子を定期的に見ることができません。台風のあとに屋根や窓が傷んでいても、気付くまでに時間がかかります。傷みが進んでから相談するより、状態が保たれているうちに相談するほうが、選べる売却方法が多く残ります。
アクセス|小値賀町商工会 https://www.shokokai-nagasaki.or.jp/ojika/access.html
遠方からの売却でよくある誤解と実際
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| 内見や契約のたびに、何度もフェリーで島へ通わなければならない | IT重説やオンラインでの打ち合わせを使い、島外から手続きを進められる |
| 家財を全部空にしないと売れない | 残置物(家の中に残っている家具や荷物)がある状態で相談でき、家具や農機具を引き継ぎたい買主もいる |
| 境界が曖昧で未登記部分もあるから、整えるまで売れない | 島の物件では珍しくなく、物件によっては現在の状態を前提に売却する方法もある |
誤解1:内見や契約のたびに、何度もフェリーで島へ通わなければならない
✖ 売却が終わるまで、何度も島へ渡る必要がある → ○ 島外にいながら手続きを進められる
IT重説が普及し、契約手続きを離れた場所から進めやすくなりました。大鵬ハウジングでは、鍵の郵送、オンラインでの打ち合わせ、IT重説、必要に応じた専門家による本人確認に対応しています。相談から売却手続きまで全てオンラインで可能なため、島へ渡る日程を確保できない方も進められます。
誤解2:家財を全部空にしないと売れない
✖ 島へ渡って家の中を片付け終えるまで売れない → ○ 荷物が残ったままでも相談できる
残置物を島から運び出すには、船便の手配や処分先の確保が必要です。遠方の方にとって、片付けは売却の大きな壁になります。残置物がある状態でも相談でき、和箪笥や使える農機具を引き継ぎたい買主もいます。片付けを始める前に相談すると、運び出す手間を省ける場合があります。
誤解3:境界が曖昧で未登記部分もあるから、整えるまで売れない
✖ 測量と登記をすべて済ませてからでないと売れない → ○ 状況に応じた売却方法がある
古い島の物件では、境界がはっきりしないことや、倉庫や離れが未登記のまま残っていることも珍しくありません。境界非明示(土地の境界を新たに測量せず、現在の状態を前提として売却する方法)や、現況有姿(建物や土地を現在の状態で引き渡すこと)での取引という方法もあります。どの方法が取れるかは物件ごとに異なるため、土地家屋調査士や司法書士、自治体への確認が必要です。
島外から売却を進めるときの手順
ステップ1:手元の資料で現状を把握する
島へ渡らなくても、手元の資料で分かることは多くあります。まずは次のものを集めてみてください。
- 固定資産税の納税通知書(土地・建物の所在や評価額が分かる)
- 登記簿謄本や権利証(名義や相続登記の状況が分かる)
- 親族や近所の方から聞いた、建物の傷みや荷物の量
- 家の鍵と、その保管場所
ステップ2:名義と権利関係を確認する
登記簿上の名義が亡くなった方のままであれば、売却の前に相続登記が必要です。相続人が複数いる場合、遺産分割協議で誰が不動産を取得するかを決めるときは、相続人全員の合意が必要です。共有名義のまま不動産全体を売却する場合も、共有者全員の同意が必要になります。司法書士と連携すれば、書類のやり取りも郵送で進められます。
ステップ3:解体の見積もりより先に査定を受ける
島で解体を行う場合、重機や廃材を船で運ぶ必要があり、費用がかさむこともあります。解体の見積もりを先に取ると、その金額が判断の基準になり、話が止まりやすくなります。解体の見積もりを取る前に、建物を残したまま売れるかどうかの査定を受けると、選べる道が一つ増えます。解体は元に戻せない選択のため、判断は査定のあとでも遅くありません。
ステップ4:島外にも向けて買主を探す
大鵬ハウジングは、島内だけでなく全国の買主候補を対象に売却活動を行います。移住希望者や二拠点生活希望者、釣りやマリンスポーツを楽しむ方、事業者などへ情報を届け、島の環境や地域性を理解する買主とのマッチングを目指します。訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応するため、遠方の方も状況を把握しやすくなります。
空き家バンクと町の窓口の使いどころ
小値賀町の空き家バンクと所有者向けの補助
小値賀町の空き家バンクは、空き家の賃貸・売却を希望する人から申込みを受けた情報を、利用を希望する人に紹介する制度です。物件の登録は随時受け付けており、登録申請の際には町の審査があります。町の案内では、審査の立会いは必須ではないとされています。
所有者向けには、次の支援が案内されています。
- 空き家バンク登録奨励金:町の審査を経て登録できた物件に、売却は2万円、賃貸は5万円を交付
- 町空き家家財処分補助金:登録済みまたは登録予定の空き家の家財処分費用を、対象経費の4分の3以内(上限20万円)で補助。処分に着手する前の申請が必要で、解体費や修繕費は対象外
家財の処分費用を補助で抑えられる可能性があるため、片付けを業者に頼む前に、町の窓口で条件を確認しておくと安心です。
空き家バンクと不動産会社の使い分け
| 方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 空き家バンク | 町が物件情報を紹介。町の移住案内では、登録物件は町が仲介するとされている | 時間をかけても、移住希望者に貸したい・売りたい |
| 不動産会社の仲介 | 会社が買主を探し、条件が合えば売買が成立 | 希望する価格や条件を優先したい |
| 不動産会社の買取 | 会社が直接買い取るため、買主探しを待たない | 早く手放したい、建物の傷みや荷物が多い |
遠方にお住まいの場合は、島外から手続きを進められる方法かどうかも選ぶ基準になります。空き家バンクと不動産会社の売却活動を併用できるかは、町の窓口で確認してください。
✓ポイント:空き家バンクに登録するか、不動産会社に相談するかで迷ったら、「島へ渡らずに進められる範囲」と「売却までにかかる期間」を並べて比べてください。売却を急ぐ事情があるなら、買取の見通しも同時に聞いておくと判断が早まります。
空き家バンク|小値賀町 https://www.town.ojika.lg.jp/soshiki/mirai/7/163.html
島外から売却を進める具体的な手続きと注意点は、遠隔地からの島物件売却手続きと注意点で詳しく解説しています。
島の不動産を手放せた事例
島の不動産で、同様の悩みを抱えていたケースを紹介します。
1件目は、他社の査定で建物価値なしとされ、マイナス200万円が提示されていた物件です。この物件は、180万円で売却できました。
2件目は、所有者の体調が悪く、残置物が多くて片付けられないため、売却をあきらめていた物件です。荷物が残ったままの状態で、大鵬ハウジングがそのまま買い取りました。
一度の査定結果だけで判断せず、別の会社へ相談することで異なる評価になる場合もあります。
よくあるご質問
鍵は島にある実家に置いたままです。どうすればよいですか?
親族やご近所の方が鍵を預かっている場合は、その方から郵送していただく方法があります。鍵の所在が分からない場合も、まずはご相談ください。ご親族の状況などを伺い、対応を検討します。鍵を預けていただければ、建物の確認や買主候補の内見を大鵬ハウジングが進められるため、売主が島へ渡る日程を調整する必要がなくなります。
相続登記がまだ終わっていないのですが、相談できますか?
相談できます。ただし、亡くなった方の名義から買主へ直接は移せず、売却前に相続登記が必要です。相続登記は2024年4月1日から義務化され、それより前に発生した相続も対象です。2024年4月1日より前に取得を知っていた未登記の不動産は、原則として2027年3月31日までに申請が必要です。同日以降に取得を知った場合は、その日から3年以内が期限となります。正当な理由なく申請しない場合は、10万円以下の過料の対象になります。
兄弟で共有している場合も、島外から売却を進められますか?
不動産全体を売却するには、共有者全員の同意が必要です。共有者がそれぞれ別の地域に住んでいても、書類の署名や本人確認は郵送や専門家の立会いで対応できるため、全員が島へ集まる必要はありません。ただし、同意がそろわないまま時間がたつと、建物の傷みが進んで選べる方法が減ることもあります。早い段階で共有者同士の考えを確認しておくことをおすすめします。
島の家の状態が分からないまま相談しても大丈夫ですか?
問題ありません。長く島へ渡れていない方ほど、建物の状態が分からないのは自然なことです。固定資産税の納税通知書など手元の資料と、ご親族から聞いた話など分かる範囲の情報をもとに相談を始められます。訪問調査は大鵬ハウジングが行い、屋根や床の傷み、残置物の量、境界の状況などを確認したうえで、売却や買取の方法を一緒に検討します。
相続登記の申請義務化について|法務省 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html
小値賀島ならではの事情と地域情報
小値賀島は五島列島の北端にある島で、長崎県北松浦郡小値賀町に属します。島外から売却を進めるうえで知っておきたい地域の情報を整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | 五島列島の北端。佐世保港から西へ約60km |
| 本土からの交通 | 佐世保港からフェリーで約3時間、高速船で約1時間半。博多港からは夜行のフェリーで約5時間 |
| 不動産の事情 | 町内に民間の不動産会社がない。町営住宅は約90軒あるが、町の案内では満室とされている |
| 移住者向けの住まい | お試し住宅(短期滞在型は1か月以上3か月以下、長期滞在型は3年以下)、空き家バンク、町営住宅 |
| 移住支援 | 下見の旅費補助、新規事業支援金(50万円)、若者定住奨励金など |
| 景観 | 野崎島の集落跡などが、2011年から「小値賀諸島の文化的景観」として国の重要文化的景観に選定 |
町内に民間の不動産会社がないため、島外の所有者は、町の空き家バンクか、島外の不動産会社に相談することになります。遠方の物件に対応できる会社かどうかで、売却の進み方が変わります。
町は、移住を考える人にまず島を下見するよう勧めており、下見の旅費補助やお試し住宅を用意しています。こうした制度で島を訪れた人が、住まいを探す買主候補になる可能性もあるでしょう。売主が島外にいる場合は、買主候補の見学に誰が対応するかを決めておくと、機会を逃しにくくなります。支援金の内容は変わる可能性があるため、最新の情報は小値賀町の窓口で確認してください。
小値賀に住んでみませんか?|小値賀町 https://www.town.ojika.lg.jp/soshiki/mirai/2/160.html
まとめ

小値賀島の不動産は、島外に住んだままでも売却の手続きを進められます。要点は次の3つです。
- 鍵の郵送やオンラインでの打ち合わせ、IT重説に対応した相談先を選べば、島へ渡る日程に売却を合わせなくてよい
- 解体や片付けを始める前に、建物や荷物を残したまま売れるかどうかの査定を受ける
- 町内に民間の不動産会社がないため、町の空き家バンクと島外の不動産会社を並べて比べる
大鵬ハウジングは、全国の買主候補を対象に売却活動を行い、遠方の方の負担を抑えた進め方を提案しています。島外からの手続きの詳細は遠隔地からの島物件売却手続きと注意点で解説しています。オンライン対応の内容は、離島にある不動産の売却・買取査定は完全オンライン対応の大鵬ハウジングでご覧いただけます。

