オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏
【宝塚市】古すぎる家は売れない?その思い込みを覆す|古家付き土地とは

「築50年の家なんて、解体しないと売れませんよ」——宝塚市で相続した実家について、そんな言葉を聞いて手が止まっている方は少なくありません。けれども、古い建物が建っていること自体は、売却の障害とは限りません。建物を残したまま土地として手放す「古家付き土地」という売り方もあり、解体費を先に負担せずに進められるケースもあります。この記事では、年間約2,400件のご相談に向き合ってきた株式会社大鵬ハウジングの経験をもとに、宝塚市の築古空き家がどう評価され、どんな出口があるのかを整理してお伝えします。
「古い家は売れない」という思い込み
結論から言えば、築年数が古いという理由だけで、売却できないと決まるわけではありません。建物の状態だけでなく、土地の立地や接道、再建築の可否、価格設定などを含めて売り方を検討することが大切です。
築年数で不動産の価値が決まるわけではない
不動産の価格は、土地の価値と建物の価値を足したものです。木造住宅の税務上の法定耐用年数は22年ですが、これは減価償却費を計算するための年数であり、売買時の査定価格を直接決める基準ではありません。中古住宅では築年数だけでなく、建物の状態や維持管理、リフォーム歴なども含めて評価されます。建物の評価が低くても、土地の価値まで直ちにゼロになるわけではありません。
- 建物の評価が下がっても、土地の評価はゼロにならない
- 阪急今津線・宝塚線沿線のように住宅需要のある地域では、土地に対する引き合いが続いている
- 築古でも敷地の形が整っていれば、買主にとっては使いやすい土地になる
つまり「古い家=売れない」ではなく、「古い家=建物に値段が付きにくい」というだけの話です。ここを混同したまま数年放置してしまうと、傷みが進んで選べる出口が減っていきます。
「解体しないと売れない」と言われてしまう理由
古い家を持ち込んだときに「更地にしてください」と言われることがありますが、それは物件に価値がないと決まったわけではありません。解体を勧められる背景には、建物の状態や安全性だけでなく、不動産会社ごとの販売方針や買取基準が影響する場合もあります。
1社から解体を勧められても、現況のまま扱える会社がないか確認してから判断すると、選択肢を比較しやすくなります。
古家付き土地とは
建物を残したまま土地として売る方法
古家付き土地とは、築年数の古い建物が建ったままの状態で、主に土地として売買する売り方です。中古住宅として建物の価値を積み上げて売るのではなく、価格の中心は土地に置き、建物は現況のまま引き渡します。
- 建物を使うか壊すかの判断は、買主に委ねられる
- 解体を前提にする場合、費用負担をどちらが持つのかを契約で明記する
- 建物の傷みや設備の不具合は、あらかじめ買主に伝えたうえで価格に織り込む
不動産広告で「古家付き土地」「上物あり」と表示されている物件は、この形で売り出されています。宝塚市内でも、築40年から50年を超えた一戸建てがこの売り方で流通しています。
解体せずに売る3つのメリット
解体を先に済ませてから売る方法と比べたとき、古家付き土地には次の利点があります。
- 解体費を先に負担しなくてよい:木造住宅の解体には数十万円から百万円単位の費用がかかり、しかも売れる前に支払う必要があります。
- 住宅用地としての税の特例が適用される場合がある:宝塚市の固定資産税の税率は1.4%、都市計画税は0.3%です。住宅が建っている200平方メートル以下の小規模住宅用地なら、固定資産税の課税標準は評価額の6分の1、都市計画税は3分の1になります。この特例は、原則として毎年1月1日時点の利用状況をもとに判定されます。建物を取り壊し、1月1日時点で住宅用地に該当しなくなれば、原則として特例の対象外になります。一方、建物を残していても、管理不全空家や特定空家として勧告を受けた場合は特例が解除されることがあるため、「残しておけば必ず税負担を抑えられる」とは限りません。
- 家の中を見せられる:残っている家財や間取り、日当たりを実際に確認してもらえるため、リノベーション前提の買主には判断材料が増えます。
売れるまでの期間が読めない段階で解体費を投じるのは、資金繰りの面でも負担が大きくなります。先に壊す判断は、売り方を決めたあとでも遅くありません。
空家等対策の推進に関する特別措置法が改正されました|宝塚市 https://www.city.takarazuka.hyogo.jp/1060678/1060691/1028025/1055477.html
古い空き家を手放す3つの方法
築古の空き家には、大きく3つの出口があります。どれが正解かは物件と事情によって変わるため、まずは並べて比べてみてください。
| 方法 | 主な買い手 | 現金化までの目安 | 費用の負担 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 古家付き土地として売却 | 建て替え希望の個人・工務店 | 買主が見つかるまで | 解体費は不要/売れたときに仲介手数料 | 敷地条件がよく、時間に余裕がある |
| そのまま買取 | 不動産会社 | 条件が整えば短期間 | 解体・片付けの費用をかけずに済む | 早く確定させたい、遠方で動けない |
| 解体して更地で売却 | 建て替え希望の個人・分譲業者 | 解体後に買主を探す | 解体費を先に負担 | 建物が危険な状態、更地のほうが引き合いが強い |
古家付き土地として売却する
仲介で買主を探す方法です。時間はかかりますが、建て替えを考えている個人が見つかれば、更地に近い水準で成約することもあります。相続した実家が駅から歩ける範囲にある場合は、まずこの形を検討する価値があります。
そのまま買取に出す
不動産会社が直接買い取る方法です。残置物が残っていても、雨漏りしていても、現況のまま引き渡せます。大鵬ハウジングでは、他社でマイナス査定になった物件をプラス査定で買い取った実績もあります。各スタッフに2,000万円以内の決裁権があり、条件が整えば平日当日中の対応も可能です。ただし金額も日程も物件の状況によるため、必ず当日買取になるとお約束するものではありません。
解体して更地で売却する
建物が倒壊の危険を抱えている場合や、周辺で更地の引き合いが強い場合には有効です。ただし解体費が先に出ていくうえ、更地にした時点で住宅用地の特例から外れるため、売れるまでの保有コストが上がります。
3つを比べると、古くても価値がないわけではないことがはっきりします。大事なのは築年数ではなく、その敷地を欲しい人がどこにいるかという点です。
築古の空き家でも評価される理由
調査を尽くすと土地の価値が見えてくる
査定額が会社によって差が出るのは、調べる範囲が違うからです。当社では一般的な価格調査に加えて、次のような点まで確認しています。
- 商業施設・病院・学校までの距離と所要時間
- 前面道路の幅員、接道の状況、上下水道の引き込み
- 役所を回って調べた用途地域・建築条件・最新の近隣状況
こうした情報を積み上げると、「古い家が建っているだけの土地」が「駅からバスで通える範囲にあり、学校が近く、建て替えもできる敷地」に見えてきます。査定書の情報量が増えれば、価格の根拠も具体的になります。
建物が「まだ使える」と判断されることもある
築古の建物すべてに値段が付かないわけではありません。構造がしっかりしていれば、リフォームして住む買主や、賃貸に回す事業者が手を挙げることがあります。
当社では、地場業者から「マイナス500万円から700万円」と評価されていた物件を買い取り、リノベーションして再販した例があります。リフォームは自社施工のため、どこまで直せばいくらかかるかを社内で判断できます。修繕にかかる費用の見立てが持てるかどうかが、買取価格の差になって表れます。
大阪1店舗から全国に対応しており、地元の不動産会社では出会えない買主とつながることがあります。地域の中だけで買い手を探すのと、全国から探すのとでは、同じ家でも結果が変わってきます。
古い空き家を手放すときの注意点
再建築不可・接道・敷地の条件を先に確認する
古家付き土地として売り出す前に、確認しておきたい点がいくつかあります。
- 原則として、敷地が建築基準法上の道路に2メートル以上接しているか(接道義務)。前面道路は原則4メートル以上ですが、幅員4メートル未満でも同法42条2項道路などに該当する場合があるため、道路種別まで確認する
- 私道や通路を経由している場合、持分や通行の取り決めがどうなっているか
- 斜面地に造成された敷地では、擁壁の状態や高低差の処理
- 市街化調整区域にあたる場合、建築の可否や条件
宝塚市北部の西谷地域のように市街化区域の外にある土地は、都市計画税が課されない一方で、建て替えに条件が付くことがあります。こうした条件は登記や図面だけでは判断できないため、現地と役所の両方で確認するのが確実です。判断が難しい部分は、専門家の見解を得たうえで進めてください。
建築基準法|e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201
不具合の告知と契約不適合責任の扱い
売ったあとに責任を追及されるのではないかという心配も、よく伺います。当社の買取では、売主様の契約不適合責任は、原則として免責としています(契約書に明記)。ただし、雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合がある場合は、事前にお伝えください。伝えていただいた内容は価格に織り込んで検討します。また、売却後のトラブルは0件です。
隠すよりも先に伝えておくほうが、結果的に手続きが早く進みます。知っている不具合を共有することが、後々の安心につながります。
宝塚市の築古空き家の実情
宝塚市の空き家は、地方で語られる「買い手が見つからない家」とは事情が違います。大阪へ通勤できる住宅地として発展してきた市であり、2026年地価公示では口谷東の住宅地で坪単価が前年比+2.5%、阪急宝塚本線沿線の住宅地平均でも+2.1%となるなど、上昇地点が見られます(市全体を平均した指標には横ばい〜微減の地点も含まれます)。宝塚市の空家等対策計画によると、空き家は市内全域で確認されており、とくに昭和期に形成された住宅地では、住宅の築年数が進み、相続や住み替えをきっかけに空き家の扱いを考える世帯も出てきます。
逆瀬川から西へ上がる逆瀬台、中山寺の北側に広がる中山台や中山桜台、売布山手町や光ガ丘など、宝塚市の住宅地は山手の斜面を造成してつくられた区域が多くあります。こうした住宅地の多くは昭和期に開発されており、当時建てられた住宅は築年数が進んでいます。
| 立地タイプ | よくある状態 | 売るときの論点 |
|---|---|---|
| 山手の造成住宅地 | 築50年前後、階段や坂道、擁壁あり | 高低差と駐車スペースの確保 |
| 駅近の旧市街地 | 敷地が狭く、道路が細い | 接道と再建築の可否 |
| 市北部の集落地 | 敷地は広く、付属の建物や畑がある | 区域区分と付帯地の扱い |
市の窓口では空き家全般の相談や専門窓口の案内を受けられます。一方、具体的な査定額や媒介・買取条件については、不動産会社にも並行して相談すると比較しやすくなります。放置期間が長くなれば建物の劣化が進み、売却条件に影響する可能性があります。
宝塚市空家等対策計画|宝塚市 https://www.city.takarazuka.hyogo.jp/_res/projects/default_project/page/001/016/228/20220222akiyaplan.pdf
宝塚市で古い空き家を相談するには
古い空き家の相談は、片付けや登記が済んでいない段階でも問題ありません。実際のご相談では、次のような流れで進みます。
- 物件の所在地と、わかる範囲の状況を伝える
- 現地を訪問し、建物と敷地、周辺環境を調査する
- 物件の状態や希望時期を確認し、古家付き土地としての売却、買取、解体後の売却などから現実的な方法を検討する
- 方針が決まってから、契約と決済の手続きに進む
査定は無料で、交通費や出張費を請求することもありません。全スタッフが工務店または大手不動産会社での実務経験10年以上で、訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応します。遠方にお住まいで現地へ行きにくい場合は、お迎えの対応も可能です。
- 家財が残ったままでも査定できる(残置物があっても金額は変わらない)
- 相続登記が済んでいない状態でも相談を始められる
- 当社の買取では、相続登記や所有権移転登記などの登記費用を当社が負担する。ただし印紙税や譲渡所得にかかる税金など、売主様に生じる費用もある
- 弁護士・司法書士・税理士などの専門家と提携しており、当社が窓口となって、登記申請や法律相談などの専門業務はそれぞれの資格者が担当する
年間約2,400件のご相談、300〜400件の成約に携わっています。その中には「解体しないと売れない」と言われて数年悩んでいた方も含まれています。まず現況のまま評価してもらう、それだけでも判断材料は増えます。
宝塚市の空き家買取・対応エリア
逆瀬台、逆瀬川、光ガ丘、宝梅、寿楽荘、紅葉ガ丘、伊孑志、小林、売布、売布山手町、中山台、中山桜台、中山五月台、山手台東、山本台、長尾町、口谷東、仁川高台、清荒神、安倉中
※上記に記載のない町名でも、宝塚市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。
まとめ

古すぎる家は売れない、という前提は、宝塚市の空き家にはあてはまらないことが多くあります。建物の評価が小さくなっても土地の価値は残り、古家付き土地として現況のまま売る道も、買取で確定させる道も残されています。
- 築年数で価値が決まるのではなく、建物に値段が付きにくくなるだけ
- 古家付き土地なら解体費を先に負担せずに済み、一定の要件を満たしている間は住宅用地の税の特例が適用される場合がある
- 古家付き土地・買取・更地の3つを比べてから解体を判断する
- 接道や再建築の条件、擁壁の状態は事前の確認が必要
- 迷っている期間が長引くほど、建物の傷みで選べる出口が減っていく
株式会社大鵬ハウジングは、宝塚市の築古空き家についても、現況のままご相談を承っています。他社で「解体してから」と言われた物件、マイナス査定と言われた物件についても、あらためて評価をお出しできる場合があります。手放すかどうかを決める前に、いまの状態でいくらになるのかを知っておくことが、後悔しない判断につながります。



