オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏
【今治市】使わない空き家の税金がもったいないなら、今すべきこと

誰も住んでいない実家に、毎年届く納税通知書。今治市で空き家を持ち続けている50代の方から、株式会社大鵬ハウジングに「使ってもいない家の固定資産税を何年も払い続けているのがもったいない」というご相談が届きます。たとえば、旧市街から離れた郊外の実家を相続したものの、ご自身は松山市や市外で暮らしていて、年に数回様子を見に行くだけ——そんな状態で5年、10年と税金だけが出ていくケースです。空き家を売却して所有権を手放せば、原則として翌年1月1日以降はその物件の固定資産税の納税義務者ではなくなります。ただし、売却した年の固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に課税される点には注意が必要です。逆に管理が行き届かないまま放置すると、税の軽減が外れて負担が増える場合もあります。この記事では、今治市の税額がどう決まるのか、放置で何が変わるのか、そして負担から抜け出すために今できることを順に整理します。
今治市の空き家にかかり続ける固定資産税の仕組み
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者にかかり、住んでいるかは関係ありません。
住宅用地特例で「軽くなっている」状態を正しく知る
住宅が建っている土地には、課税標準額を圧縮する住宅用地特例が適用されます。区分は面積で2つに分かれます。
| 区分 | 対象となる面積 | 固定資産税の課税標準 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地 | 住宅1戸あたり200㎡までの部分 | 評価額の6分の1 |
| 一般住宅用地 | 200㎡を超える部分(家屋の床面積の10倍まで) | 評価額の3分の1 |
見落とされがちなのは、空き家になっただけで住宅用地特例が直ちに外れるわけではないという点です。住宅の敷地として認められている間は、特例は引き続き適用されます。今払っている額は、すでに大きく軽減されたあとの金額にあたります。ただし、後述する管理不全空家・特定空家として勧告を受けた場合などは、対象から外れることがあります。
使っていない家に何年も払い続ける重さ
大鵬ハウジングへの相談でも、この点を挙げる方が目立ちます。支出は税金だけではなく、持ち続ける限り次の費用が毎年重なります。
- 固定資産税(今治市は都市計画税がないため税目はこれのみ)
- 火災保険料(空き家扱いで割高になる場合がある)
- 電気・水道の基本料金
- 草刈り・剪定・見回りの管理費や交通費
年間数万円から十数万円でも、10年続けば車1台分に届きます。しかも建物は使われないほど傷み、売却時の評価も下がる。税金は払った分が資産として残らない支出である以上、決める時期そのものが論点になります。
今治市の税額はどのように決まるのか
金額の決まり方は自治体で違い、今治市には特徴があります。
税率1.4%と、都市計画税がかからないという特徴
今治市の固定資産税は、課税標準額に税率1.4%を掛けて算出します。地方税法の標準税率どおりで、超過課税は行われていません。見逃せないのは今治市では都市計画税が課税されていないという点です。
都市計画税は市街化区域内の土地・家屋に上限0.3%で課税できる目的税で、多くの市では固定資産税と合わせて請求されます。今治市にも市街化区域と市街化調整区域の区分自体はありますが、都市計画税は課税されていないため、市街化区域の実家でも税目は固定資産税だけで完結します。ただし、放っておいても損が小さいという意味ではありません。税額が抑えられている分だけ危機感が湧きにくく、判断が先送りされる——これが相談の遅れる典型的な流れです。
制度について(固定資産税のあらまし)|今治市 https://www.city.imabari.ehime.jp/sisanzei/seido.html
評価額の水準で負担額はここまで変わる
もう一方の要素が評価額です。土地の固定資産税評価額は公示地価のおおむね7割が目安とされ、地価水準がそのまま負担額に反映されます。今治市の地価は、中心部に近い住宅地では横ばい傾向、郊外部や旧郡部ではこれまでの下落幅がやや緩和しつつある、というのが直近の傾向です。とはいえ、実際の税額は土地ごとの評価額・負担調整措置・形状や接道状況によって一件ごとに異なるため、地価の一般的な傾向から個別の税額をそのまま算出することはできません。正確な金額は納税通知書に記載された固定資産税評価額・課税標準額で確認する必要があります。
注意したいのは、地価が下落基調にあると税負担がやや軽くなる一方で、売却時に手元に残る金額も同時に目減りさせる点です。負担が軽いから急がなくてよいと考えている間に、出口の条件のほうが下がっていきます。
放置すると税金がさらに上がるのか
「空き家を放っておくと税金が跳ね上がる」という話は、正確に押さえておく必要があります。
特定空家・管理不全空家と特例の解除
2023年12月に施行された改正空家法で管理不全空家という区分が新設されました。放置すれば特定空家になるおそれのある空き家が対象で、市町村は指導・勧告を行います。一方、周辺への悪影響がすでに著しい特定空家では、助言・指導、勧告、命令を経て行政代執行に至る場合があります。この2つは段階の重さが異なるので、混同しないようにしてください。
税との関係で重要なのは、管理不全空家・特定空家のいずれについても、勧告を受けると、その敷地が住宅用地特例の対象から外れるという点です。6分の1・3分の1の圧縮がなくなり、課税標準額が変わることで税額が上がる可能性があります。ただし増え方を一律の倍率で語ることはできず、いくら変わるかは評価額や負担調整措置の適用状況で異なります。
段階を踏んで重くなる仕組みと賦課期日
指定されたその日に特例が外れるわけでもありません。管理不全空家の手続きを例にすると、次のように段階を踏んで進みます。
| 段階 | 市が行うこと | 住宅用地特例の扱い |
|---|---|---|
| 指導 | 改善を求める連絡・現地確認 | 継続して適用される |
| 勧告 | 期限を示し具体的な措置を求める | 対象から外れる |
助言・指導の段階で草木を刈る、破損箇所を直す、手放す方向で動けば、勧告に至らず特例の解除を避けられる余地があります。加えて、税額に反映されるのは毎年1月1日(賦課期日)の状態が基準で、勧告の日と税額が変わる年度は一致しません。役所から連絡が届いたら、まず指導・勧告・命令のどの段階かを確認することが重要です。早い段階で対応すれば、状態の悪化や次の措置を防げる可能性があります。
税負担から解放されるための選択肢
税負担をなくす方法は、突き詰めれば所有をやめることに尽きます。ただし、その手前にも道があります。
持ち続ける・解体する・手放すを並べて比べる
| 選択肢 | 毎年の税負担 | 初期費用 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 持ち続ける(現状維持) | 継続する | かからない | 建物の傷みが進み、将来の売却条件が下がりやすい |
| 解体して更地にする | 住宅用地特例が外れ、土地の税負担は上がる | 木造で百万円単位 | 更地は買い手が付くまで税負担が重くなる |
| 売却・買取で手放す | 翌年度以降は止められる | 方法・物件により異なる | 印紙税や譲渡所得の申告など、売主側の費用・手続きも確認が必要 |
見落とされやすいのが解体です。建物を壊すと住宅用地特例が適用されなくなり、土地の固定資産税は上がります。危ないから壊そうと動いた結果、税負担の重い更地を抱える例は珍しくありません。今治市には老朽危険空家の除却費用を補助する制度があり年度ごとに受付枠が設けられていますが、補助を使う場合も解体後の土地をどうするかまで決めてから動くほうが安全です。
買取で早期に現金化するという道
負担を断ち切る方法として分かりやすいのが買取です。売買が成立して所有権が移れば、翌年1月1日にはもう納税義務者ではありません。大鵬ハウジングは大阪1店舗から全国に対応しており、地元の不動産会社では出会えない買主とつながることがあります。他社でマイナス査定になった物件をプラス査定で買い取った実績もあります。各スタッフに1億円以内の決裁権があり、条件が整えば平日当日中の対応も可能です。ただし金額も日程も物件の状況によるため、必ず当日買取になるとお約束するものではありません。残置物がある状態や、相続登記がまだ済んでいない段階でも相談・査定は可能です。実際の所有権移転までには、原則として相続登記など必要な手続きを整えます。
売却したときの税金にも目を向けておく
手放す方向で考えるなら、売却時の税金も知っておくと判断がぶれません。
譲渡所得の基本的な考え方
不動産を売って利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に所得税・住民税がかかります。計算は「売却価格 − 取得費 − 譲渡費用」が基本で、所有期間が5年を超えるかで税率の区分が変わります。相続した実家なら亡くなった方の取得時期を引き継ぐため、長期譲渡の扱いになることが多くなります。取得費が不明な場合の扱いなど個別の論点もあるため、申告は税理士などにご確認ください。
空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売る場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から原則最高3,000万円を控除できる特例があります。適用期間は令和9年12月31日までの譲渡とされ、買主が引き渡し後に耐震改修または除却を行う場合も対象に含まれます。ただし、2024年1月1日以後の譲渡で対象不動産を取得した相続人が3人以上の場合、1人あたりの控除上限は2,000万円になります。対象となる家屋は原則として昭和56年5月31日以前に建築されたものである点にも注意してください。
利用には確定申告が必要で、今治市では建築課へ被相続人居住用家屋等確認書を申請します。交付には申請から1週間程度かかり、書類に不備があるとさらに日数を要するため、余裕をもって申請するのが得策です。
No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm
今治市で税金を払い続けている所有者の事情
中心部・郊外・島しょ部で出口が違う
今治市は2005年に旧今治市と越智郡11町村が合併して生まれた市です。市域は本土の平野部からしまなみ海道が結ぶ島しょ部まで広がり、同じ市内でも家の条件はまるで違います。
- 中心部(別宮町・常盤町・片原町など):商店街の空洞化は進むものの生活利便は高く、住宅需要は残る
- 郊外の住宅地(唐子台・片山・波止浜周辺など):昭和期の分譲地が多く、高齢化と子世代の転出が同時進行
- 島しょ部(吉海町・伯方町・大三島町など):一部が過疎地域に指定され、地元だけで買い手を探すのは難しい
「中核的な市だから売れるだろう」と考えていた方が反応の少なさに驚く一方、島の物件がしまなみ海道沿線という条件で県外の買い手につながる例もあります。買主を探す範囲の広さが結果を分けるのが今治市の特徴です。
ものづくりのまちで生まれた持ち家が空き家になるまで
今治市は造船とタオルのまちとして知られ、波方には国家石油ガス備蓄基地、菊間には国家石油備蓄基地が立地しています。産業が集まる場所には働く人が集まり、昭和後期には勤務先の近くに戸建てを構える世帯が数多く生まれました。その世代の家が、いま一斉に空き家になりつつあります。
親が亡くなるか施設に入り、子は松山市や大阪で世帯を持っている。年に数回帰省して草を刈り、郵便物を片付けて帰る。その繰り返しの中で納税通知書だけが毎年届く——冒頭の50代の相続人が、この状態です。判断を止めているのは物件の条件ではなく、情報の少なさであることが少なくありません。
「まだ使うかもしれない」と迷っている方へ
「子どもが戻ってくるかもしれない」というお気持ちはよく伺います。ただ、判断を保留した間に何が進むのかは見ておく必要があります。
- 人が住まない建物は傷みが早く、外から見えない内部で損傷が進む
- 雨漏りや空き巣が入ると修繕費が増え、買い手の評価も下がる
- 相続人が高齢化すると次の相続が発生し、権利者が増えて話がまとまりにくい
大鵬ハウジングにも、固定資産税を払い続けながら何年も迷い続けている方から相談が寄せられます。多くの場合、迷いの理由は「荷物が片付いていない」「地方の家は売れないと思っていた」といった思い込みであることが少なくありません。実際には残置物があっても相談は可能で、迷っている期間そのものが、次の一歩を選びにくくしていく——逆に言えば、いま情報を集めている時点なら、まだ手が打てます。
今治市で空き家の税負担を相談するには
相談は、判断材料が足りない段階でこそ意味があります。大鵬ハウジングでは一般的な価格調査に加え、商業施設・病院・学校までの距離や所要時間、近隣の最新状況まで調べて査定書をお出しします。条件が分かれる今治市では、この調査量が金額の根拠を左右します。査定は無料です。
売主様の契約不適合責任は、原則として免責としています(契約書に明記)。ただし、雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合がある場合は、事前にお伝えください。売却後のトラブルは0件です。
当社の買取では、相続登記や所有権移転登記などの登記費用を当社が負担します。印紙税や譲渡所得にかかる税金など売主様側で生じる費用もあるため、全体像は事前にご説明します。弁護士・司法書士・税理士などの専門家と提携しており、当社が窓口となり、専門業務はそれぞれの資格者が担当します。全スタッフが工務店または大手不動産会社での実務経験10年以上。訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応し、年間約2,400件のご相談、300〜400件の成約に携わっています。
今治市の空き家買取・対応エリア
今治市内では、次の地区を中心に対応しています。
別宮町/常盤町/片原町/風早町/中浜町/片山/上徳/神宮/唐子台/近見町/波止浜/高部/阿方/朝倉/玉川町/大西町/波方町/菊間町
※上記に記載のない町名でも、今治市内であればすべて対応可能です。吉海町・宮窪町・伯方町・上浦町・大三島町など島しょ部の物件もご相談いただけます。
まとめ

今治市の空き家にかかる固定資産税は、税率1.4%で都市計画税の課税がないという、比較的抑えられた構造にあります。だからこそ判断が先送りされやすく、気づけば10年分を払っていたという相談が絶えません。押さえたいのは、いま払っている額が住宅用地特例で軽減されたあとの金額であること、勧告を受ければ特例が外れる可能性があること、所有をやめれば翌年度以降の負担は消えることの3点です。
解体すれば土地の税負担が上がり、持ち続ければ建物の価値が下がる。どの道にも代償がある以上、正解は物件と家族の状況で変わります。株式会社大鵬ハウジングは、今治市の中心部から郊外、しまなみ海道沿いの島しょ部まで、全国の買主を視野に入れた出口をご提案しています。毎年届く納税通知書に引っかかりを感じているなら、自分の家がいまどんな条件にあるのかを知るところから始めてみてください。
この記事の監修者
株式会社大鵬ハウジング
代表取締役 久保 友宏
地方・田舎の空き家、相続不動産、訳あり不動産などの売却相談に対応。
年間約2,400件の相談実績を持ち、ファイナンシャルプランナーとして不動産売却後の資産整理についてもサポートしています。



