オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏
【生駒市】空き家を活用するか手放すか、決め方のコツ

生駒市で実家が空き家になったとき、最初にぶつかりやすいのが「活用するか、手放すか」という分かれ道です。貸せば家賃が入るかもしれない。売れば手間から解放される。壊せば管理の負担は消える。どれにも理屈があるぶん、決めきれないまま年月が過ぎていきます。この記事では、株式会社大鵬ハウジングが、3つの選択肢の中身を並べたうえで、自分の状況ならどれが現実的かを見分ける手順を整理します。
空き家の使い道は大きく3つ
空き家の使い道は、細かく分ければきりがありません。ただ、大きく整理すると次の3つに収まります。
売る・貸す・壊す
- 売る:所有権を手放し、現金に換える
- 貸す:所有したまま活用し、住んでもらって家賃を得る
- 壊す:建物を除却し、土地は持ち続けるか売る
「活用するか手放すか」という問いは、所有権まで手放すのか、持ったまま活かすのかという軸に置き換えられます。壊す場合も土地の所有は残るため、解体は手放す手続きそのものではなく、その前段の選択にあたります。そして重要なのは、この3つに絶対的な優劣はないという点です。同じ築40年の家でも、駅から徒歩8分の平坦地にあるのか、坂を10分登った先にあるのかで、現実的な答えは変わります。相続人が1人なのか3人なのかでも変わります。
だからこそ、「一般的にどれが得か」を調べても答えは出ません。自分の家と自分の事情に3つを当てはめて、消去法で絞るほうが早く結論に届きます。
それぞれの選択肢の中身
まず、3つがそれぞれ何をすることなのかを具体的に見ていきます。
売る(仲介と買取)
売却には2つの方法があります。
- 仲介:不動産会社が一般の買主を探し、見つかったら売買が成立する
- 買取:不動産会社が直接買主になり、会社と売主のあいだで売買が成立する
仲介は買主が見つかるまで時間が読めない一方、買取は相手が決まっているぶん段取りが早く進みます。内覧のために家を片付けたり、週末ごとに立ち会ったりする手間も発生しません。
築年数が古くても、売却の道が閉ざされるとは限りません。大鵬ハウジングでは、地場の業者に3年間預けて売れなかった物件を、1か月で一般のお客様に売却できたことがあります。マイナス500万〜700万円と言われていた物件を買い取り、リノベーションして流通させた例もあります。評価は、その物件を見る会社によって変わります。1社の結論だけで判断してしまうのは早すぎます。
貸す(賃貸・リフォーム活用)
貸す場合、設備や傷みの程度によっては、募集前に修繕や設備の更新が必要になることがあります。長く空いていた家ほど水回りや内装の状態が課題になりやすく、募集条件によっては初期投資が先に発生する点を見込んでおく必要があります。現況のまま貸し出す形もありますが、その分は賃料設定に反映されます。
そのうえで、家賃収入が入り続ければ資産として残ります。売ってしまえば終わりですが、貸せば手元に不動産が残る。この点に価値を感じる方には有力な選択肢です。
貸し方にも幅があります。大鵬ハウジングでは、「実家を壊したくない」という売主様の物件を買い取ったうえで数百万円をかけてリフォームし、再度流通させたことがあります。「お金より、困っている人のために活かしてほしい」という老夫婦のご依頼を受け、買取・リフォーム後に生活困窮者やひとり親世帯へ月額1万円程度で賃貸しているケースもあります。売る・貸すを白黒で分けず、所有は手放しつつ家は残すという中間の形も選べます。
壊す(解体して更地にする)
建物を解体すると、倒壊や不審者の侵入といった心配はなくなります。土地だけになれば買い手の幅が広がることもあります。
一方で、解体には費用がかかります。木造住宅でも数十万円から百万円台になることが珍しくなく、その支出を先に自己負担するという点が最大のハードルです。さらに固定資産税の面でも注意が要ります。原則として、翌年1月1日の時点で住宅がなければ住宅用地の軽減措置は適用されません。ただし、一定の建替え中の土地については、要件を満たして申告すれば継続される場合があります。更地のまま持ち続ける前提であれば、翌年度以降の税負担が上がる可能性を織り込んでおく必要があります。
なお、建物付きのまま買い取れるケースもあり、その場合は先に解体する必要がありません。どこまで対応できるかは買主や契約条件によって変わります。壊すと決める前に、「壊さずに売った場合はいくらか」を並べて比べておくと判断を誤りにくくなります。
3つの選択肢を比べる
3つの性格を同じ物差しで並べると、違いがはっきりします。
| 比較項目 | 売る | 貸す | 壊す |
|---|---|---|---|
| 手元に入るお金 | 売却代金を一括 | 家賃を継続的に | 入らない(支出が先) |
| 初期費用 | 大きな先行支出は不要なことが多い | 改修費が必要になる場合あり | 解体費が必要 |
| かかる手間 | 引き渡しまで | 入居者対応が続く | 解体後も土地の管理 |
| 主なリスク | 相場より安く手放す | 空室・滞納・修繕 | 税負担増・買い手が付かない |
| 向いている人 | 管理を終わらせたい | 資産として持ち続けたい | 建物の倒壊が心配 |
この表で見ると、貸すは「事業を始める」選択肢だと分かります。必要に応じて改修費を投じ、入居者と関わり続け、修繕にも対応する。家賃が入るのは、その手間と資金を負担する対価です。ここを「不労所得」と捉えていると、始めてから想定が崩れます。逆に、手間と資金を投じてでも家を残したいのであれば、貸すには十分な理由があります。どれを選ぶかは、収支だけでなく「この先何年、この家に関わり続けられるか」で決まります。
自分の状況に合う方針の決め方
ここからが本題です。3つのうちどれを選ぶかは、次の4点を順に当てはめていくと絞り込めます。
立地・築年数・資金・手間の4つで考える
| 判断軸 | 確認すること | 傾向 |
|---|---|---|
| 立地 | 駅距離、坂の有無、周辺に賃貸需要があるか | 需要が薄ければ貸すは成立しにくい |
| 築年数 | 建築時期、耐震性、水回りの状態 | 古いほど改修費が膨らみ、貸すの不利が増す |
| 資金 | 改修費・解体費を先に出せるか | 出せないなら売るが現実的 |
| 手間 | 入居者対応や管理に関われるか | 遠方在住・多忙なら売るが向く |
順番が大切です。まず立地、次に築年数を見て、そのうえで資金と手間を確認する。この順で当てはめると、多くの場合2つ目か3つ目で答えが絞れます。たとえば駅から遠く坂の途中にあり、築45年で水回りが古く、改修に300万円を出す余裕がないのであれば、貸すは選択肢から外れます。残るのは売るか壊すかで、そこは「壊さずに売ったらいくらか」を確かめれば決着します。
迷ったときの優先順位
4つを当てはめても決めきれないときは、次の順で考えてみてください。
- 先に持ち出しが要らない方法から検討する:改修費や解体費は先に必要となる支出で、投じた額を全額回収できる保証はありません。資金に余裕がなければ、後回しにしても構いません
- 期限があるかどうかを確認する:相続人が複数いて分けたい、施設費用に充てたいといった事情があれば、期間が読める方法が優先されます
- 数字を取ってから比べる:「たぶんこのくらい」で済ませず、査定額、想定賃料、改修費、年間の管理費や修繕の見込み、解体費を実際に確認する
3つ目が抜けたまま悩み続けてしまうこともあります。とくに貸す場合は、賃料の見込みだけでなく、空室期間や管理費、将来の修繕まで含めて収支を見ないと判断できません。査定は無料で、交通費や出張費を請求することもありません。迷いの正体は、選択肢の多さではなく情報の不足であることもあります。
決めないまま置いておくとどうなるか
決めないという判断も、実際には一つの選択です。ただし、置いておくあいだも状況は動きます。
- 固定資産税は所有しているあいだかかり続け、火災保険に加入していれば保険料も必要になる
- 雨漏りやシロアリが進み、修繕費が上がる
- 草木の繁茂や不審者の侵入で近隣との関係が悪くなる
- 傷みが進むと、貸すに必要な改修費が跳ね上がる
実際に、一度ご相談いただいたあと数年悩んでいるあいだに、空き巣の被害と雨漏りが重なって危険家屋に近い状態になってしまったケースがありました。100万円の買い手がついていた物件について「120万円でないと売らない」と判断を延ばされた結果、その後の地震で建物が倒壊し、かえって費用がかかる状態になった例もあります。
注意したいのは、劣化が進むほど募集前の修繕負担が増え、貸すという選択肢の実現性が下がりやすいという点です。売るほうは傷んでいても成立の余地がありますが、貸すには人が住める状態を整える必要があります。活用を残したいのであれば、判断を急ぐ理由はむしろそちら側にあります。
生駒市ではどの方針が現実的か
生駒市は近鉄奈良線・生駒線・けいはんな線が通り、大阪方面へ直通で出られる住宅都市です。昭和40〜60年代にかけて生駒山麓の丘陵地で計画住宅地の開発が進み、真弓・あすか野・鹿ノ台・白庭台などが形成されました。入居した世代が高齢期に入り、子世代は市外に世帯を持っている。こうした計画住宅地では、世代交代に伴う空き家への対応も課題になります。
方針を考えるうえで押さえたいのが、市内の価格差です。令和8年の地価公示では、住宅地の標準地として萩の台3丁目が1平方メートルあたり84,000円、小平尾町が30,200円となっています。同じ市内の住宅地でも2倍以上の開きがあり、区画によって前提が変わります。賃貸で成り立つかどうかは、駅からの距離、坂や道路の条件、築年数、間取り、駐車場の有無、想定賃料といった要素を個別に確認しないと判断できません。生駒市だからどの方針でも成立する、とは言えません。
市の制度も方針選びに関わります。主なものを整理します。
| 制度名 | 内容 | 状況(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| 既存住宅解体工事補助金 | 一戸建ては対象経費の23.0%(限度額50万円) | 令和8年度分は予算に達したため受付休止中 |
| 戸建て住宅賃貸化促進奨励金 | 改修して賃貸した所有者に1件50万円 | 交付件数に上限あり(件数到達で交付不可) |
| 空き家利活用改修補助金 | 地域貢献施設への改修費の2分の1(上限100万円) | 予算に達し次第締切 |
解体補助は耐震性など対象要件が細かく定められており、どの空き家でも使えるわけではありません。賃貸化の奨励金も交付件数に上限があります。いずれも年度や予算の状況で変わるため、制度をあてにして方針を決める前に、市の窓口で現在の受付状況を確認するのが確実です。解体補助の受付が再開する時期を含め、最新の状況は市の案内でご確認ください。解体補助は都市整備部建築課、賃貸化奨励金と利活用改修補助金は同部住宅課が窓口になっています。市には空き家相談窓口や「いこま空き家流通促進プラットホーム」も設けられているため、方針が固まっていない段階でも相談先はあります。
既存住宅の解体費用の一部を補助します|生駒市 https://www.city.ikoma.lg.jp/0000009876.html
生駒市で空き家の方針を相談するには
方針が決まっていない段階で不動産会社に相談してよいのか、と迷う方がいます。むしろ決まっていないほうが、比較材料を揃えやすくなります。相談の際は、次の点を伝えていただけると話が早く進みます。
- 建物の状態(雨漏りや傷みの有無、荷物が残っているか)
- 相続や名義の状況
- 改修費や解体費を出せる見込みがあるか
- いつまでに結論を出したいか
大鵬ハウジングは大阪1店舗から全国に対応しており、地元の不動産会社では出会えない買主とつながることがあります。年間約2,400件のご相談、300〜400件の成約に携わっています。リフォームは自社施工のため、改修にいくらかかるのかを相場ではなく実費の感覚でお伝えできます。貸すという選択肢を検討する際、この見積もりの精度は判断を大きく左右します。
体制の面では、全スタッフが工務店または大手不動産会社での実務経験10年以上。訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応します。買取の場合、相続登記や所有権移転登記などの登記費用は大鵬ハウジングが負担します。ただし、紙の売買契約書を作成する場合の印紙税や、売却益が出た場合の譲渡所得にかかる税金など、売主様側の負担として残る項目もあります。
売却後についても方針を明確にしています。大鵬ハウジングの買取では、売主様の契約不適合責任は原則として免責としています(契約書に明記)。ただし、雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合がある場合は、事前にお伝えください。売却後のトラブルは0件です。
相続の権利関係や税金の判断が絡む場合もあります。大鵬ハウジングは弁護士・司法書士・行政書士・土地家屋調査士・税理士・FP2級・残置物処分業者と提携しています。大鵬ハウジングが窓口となり、登記申請や法律相談などの専門業務はそれぞれの資格者が担当します。売る・貸す・壊すのどれを選ぶにしても、必要な専門家は変わります。方針が定まる前にまとめて状況を話しておくと、決まったあとの動き出しが早くなります。
生駒市の空き家買取・対応エリア
東生駒、北新町、辻町、俵口町、菜畑町、壱分町、小瀬町、小平尾町、高山町、萩の台、緑ケ丘、東旭ケ丘、東松ケ丘、北大和、真弓、白庭台、鹿ノ台西、鹿ノ台北、あすか野北、生駒台南
※上記に記載のない町名でも、生駒市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。
まとめ

生駒市の空き家を活用するか手放すかについて、判断の手順を整理してきました。
- 選択肢は売る・貸す・壊すの3つで、どれが正解かは物件と事情で変わる
- 貸すは修繕と入居者対応を伴う「事業」であり、不労所得ではない
- 壊すは費用が先に出るうえ、更地にすると税負担が上がる可能性がある
- 立地→築年数→資金→手間の順に当てはめると、多くは2〜3項目で絞れる
- 査定額・想定賃料・改修費・管理費・解体費まで数字を揃えて比べる
- 生駒市内でも住宅地の標準地価格に2倍以上の差があり、区画ごとに前提が異なる
- 市の解体補助や賃貸化奨励金は予算と件数に上限があり、現況確認が欠かせない
株式会社大鵬ハウジングは、生駒市の空き家について、方針が決まっていない段階からのご相談を承っています。売ると決めてから連絡する必要はありません。推測ではなく、実際の数字を並べて比べること。決め方のコツは、結局のところそこに尽きます。
この記事の監修者
株式会社大鵬ハウジング
代表取締役 久保 友宏
地方・田舎の空き家、相続不動産、訳あり不動産などの売却相談に対応。
年間約2,400件の相談実績を持ち、ファイナンシャルプランナーとして不動産売却後の資産整理についてもサポートしています。



