【多治見市】思い入れのある実家、壊さず活かす手放し方|引き取りの選択肢

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久保 友宏

【多治見市】思い入れのある実家、壊さず活かす手放し方|引き取りの選択肢

「父が建てた家だから、壊すのは忍びない」「どうせ手放すなら、誰かに使ってほしい」——多治見市にある実家を前に、空き家の寄付を考えている方もいらっしゃるかもしれません。たとえば名古屋市内で暮らす50代の女性が、丘陵地の住宅団地にある両親の家を相続し、庭の木も間取りもそのままに次の人へ託したいと願っている、そんな場面です。結論からお伝えすると、空き家の寄付は受け入れ先が限られ、思うように進まないことが多いのが実情です。それでも、壊さずに活かす手放し方は寄付以外にもあります。本記事では、空き家の売却・買取に携わる株式会社大鵬ハウジングが、寄付や引き取りの現実と、思い入れのある実家を次の住まい手へつなぐ方法を、多治見市の事情も交えて解説します。

思い入れのある実家を「壊したくない」と感じるのは自然なこと

空き家のご相談では、「お金よりも、家を残してほしい」という思いを伺うこともあります。柱に残る背比べの傷、父が手入れしていた庭木、母が立っていた台所。家そのものが家族の記憶になっているからこそ、更地にする決断は簡単ではありません。

一方で、気持ちの整理がつかないまま時間が経つと、次のような負担は毎年続きます。

  • 固定資産税の支払い
  • 遠方から通っての通風や草木の手入れ
  • 雨漏りや傷みの点検
  • ご近所への気遣い

人が住まない家は、換気や点検が行き届かないと傷みが進みやすくなります。傷みが進むほど、「そのまま住める家」として次の人に引き継げる可能性は下がっていきます。

家を残したい気持ちは、手放し方を考えるうえで大切な軸です。「壊したくない」という思いを叶えるには、建物の状態が保たれているうちに動き出すことが近道になります。

空き家の寄付・引き取りの現実|自治体・個人・法人

「寄付すれば誰かが有効に使ってくれる」と考える方もいますが、実際には受け入れ先がかなり限られます。必要以上に悲観することはありませんが、現実を知ったうえで選ぶことが大切です。

多治見市への寄付が難しい理由

多治見市は、空き家の相談窓口のよくある質問で「管理できないので市に寄附したい」という声を取り上げ、原則として空き家の寄附は受け付けていないと案内しています。

一般に、自治体が土地や建物を受け取ると、その後の管理や修繕、安全対策の負担を市が抱えることになります。そのため、使い道がはっきりしていない空き家の受け入れには慎重になりやすいと考えられます。

また、多治見市は空き家の売却や解体について、特定の業者を紹介することはしていません。案内しているのは、空き家・空き地バンクの協力事業者や、弁護士会・司法書士会などの専門家の相談窓口です。市は「受け取り手」ではなく、相談先を示す立場だと考えておくと、次の動き方を整理しやすくなります。

個人や法人に引き取ってもらう難しさ

自治体以外の受け入れ先にも、それぞれ現実的なハードルがあります。

寄付・引き取りの相手起こりやすいこと注意しておきたい点
多治見市(自治体)原則として寄附を受け付けていない例外的な扱いにとどまる
近隣の方・知人など個人固定資産税や修繕の負担を理由に断られることがある受け取った側に贈与税がかかる場合がある
NPO・社会福祉法人などの法人活動に合う立地・状態の建物に限られやすい法人への寄付では、寄付した側に譲渡所得の課税が生じる場合がある
国(相続土地国庫帰属制度)対象は相続等で取得した土地のみ建物がある土地は申請できないため、建物を残したまま引き渡すことはできない

近隣の方に「よかったら使って」と声をかけても、建物の維持費まで引き受けられる人はそう多くありません。法人への寄付や個人への贈与は税金の扱いが複雑になるため、検討する段階で税理士に確認しておくと安心です。

有料で空き家を引き取る業者もありますが、費用の内訳や引き取り後の扱いが見えにくい場合もあります。依頼する前に、契約内容と、家がその後どう使われるのかを確かめておきたいところです。寄付という形にこだわるほど、選べる道はかえって狭くなります。

空き家に関する相談窓口|多治見市 https://www.city.tajimi.lg.jp/kurashi_tetsuduzuki/sumai_seikatsu_dobutsu/1006015/1006020.html

寄付以外で空き家を活かす選択肢

寄付が難しくても、家を「活かす」道が閉ざされるわけではありません。不動産会社が一度買い取り、手を入れて次の住まい手へつなぐ方法があります。

買取後にリフォームして次の住まい手へ

当社には、「実家を壊したくない」という女性の売主様から買い取った家に、数百万円をかけてリフォームを施し、新しいご家族へ再販した例があります。建物は取り壊されることなく、別の家族の暮らしの場として使われ続けています。

株式会社大鵬ハウジングはリフォームを自社で施工しているため、「壊す前提」ではなく「直せば住み継げるか」という視点で建物を見られます。築年数が古い家や傷みのある家でも、あきらめるのは早いかもしれません。他社でマイナス査定になった物件をプラス査定で買い取った実績もあります。

住まいを必要とする人への賃貸として活かす

「お金より、困っている人のために活用してほしい」——ある老夫婦から、そうしたご依頼をいただいたことがあります。当社でその家を買い取ってリフォームし、現在は生活に困っている方や外国籍の方、ひとり親世帯に、月額1万円程度の家賃で貸し出しています。

この形には、次のような利点があります。

  • 建物を壊さずに残せる
  • 当社が所有者として貸し出しや修繕を担うため、売主様に入居者対応の負担が残らない
  • 家が誰かの暮らしを支える場として使われ続ける

寄付先を探し続けるより、思いを受け止めてくれる買い手に託すほうが、結果的に家が活きる場合もあります。寄付だけが「誰かのために」を叶える方法ではありません。

思いを次につなぐ手放し方

家を残したい、誰かの役に立ててほしい。その希望は、売却の進め方しだいで形にできる余地があります。

希望を伝えて組み立てるオーダーメイド型売却

当社では、売主様の希望に合わせたオーダーメイド型の売却に対応しています。たとえば、次のようなご要望です。

  • 建物を残して使ってくれる買主を優先したい
  • 近所に知られずに進めたい(広告を出さず、当社のお客様へご提案して成約した例があります)
  • 売却後もしばらく住み続けたい(リースバック)

手放し方によって、思いの反映しやすさや期間は変わります。

比較項目仲介買取保証付き仲介直接買取
建物を残せる可能性買主の意向しだい買主の意向しだい。期限内に売れなければ当社が買い取る当社が再活用を検討できる
次の使い手への希望条件として伝えられるが確約は難しい仲介期間中は仲介と同じ活用方法を相談しながら決められる
手放すまでの期間買主が見つかるまで読みにくい期限を決めて売り出せる条件が整えば短期間
価格の傾向市場の相場に近い期限後は買取価格になる仲介より抑えめになる傾向
片付け・登記売主側の準備が必要なことが多い仲介期間中は仲介と同じ残置物があっても相談可。登記費用は当社負担

直接買取の場合、相続登記や所有権移転登記などの登記費用を当社が負担します。ただし、売買契約書の印紙税や、譲渡所得が出た場合の税金など、売主様の負担となる費用もあります。

手放す前に整理しておきたいこと

思いをつなぐためにも、事前に次の点を整理しておくと話が進みやすくなります。

  • 所有者・共有者の意向:相続した空き家が共有名義になっている場合、空き家全体を売却するには原則として共有者全員の合意が必要です。遺産分割前など権利関係が整理されていない場合は、先に名義や相続関係を確認しましょう
  • 名義の状態:亡くなった親の名義のままでもご相談いただけます。登記の手続きは提携する司法書士が担当します
  • 残したい品の取り分け:思い出の品だけを持ち出し、残りの家財は残置物のままでも買取の対象になります

売却後の不安についても触れておきます。当社の買取では、売主様の契約不適合責任は、原則として免責としています(契約書に明記)。ただし、雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合がある場合は、事前にお伝えください。売却後のトラブルは0件です。

当社は弁護士・司法書士・税理士などの専門家と提携しています。当社が窓口となり、登記申請や法律相談などの専門業務はそれぞれの資格者が担当します。どんな形で家を残したいのか、希望を言葉にして伝えることが、思いを次につなぐ第一歩になります。

多治見市で空き家を活かす可能性

多治見市の住宅事情を見ていくと、「住み継ぐ」出口を描ける材料がいくつかあります。

名古屋通勤圏の住宅地に残る「次の住まい手」の需要

多治見市は美濃焼の産地として知られる一方、JR中央本線で名古屋方面へ通勤できる住宅地でもあります。丘陵地には住宅団地があります。2008年(平成20年)に岐阜県の研究会がまとめた資料では、市内最大の団地とされるホワイトタウンで、住民主導で将来の高齢化に備えた支え合いの組織づくりが始まっていたことが紹介されています。

冒頭の女性のように、親世代が団地で暮らし、子世代は名古屋市内などで世帯を持つケースでは、親の高齢化などをきっかけに実家の今後を考える場面も出てきます。一方で、通勤圏にあることから、手頃な戸建てを探す子育て世帯や、借りて住みたい世帯の需要が見込める場合もあります。団地の古い家でも、次の住まい手につながる道は残っています。

市の補助やバンクが後押しする再活用

多治見市には、空き家を買って住む人を後押しする仕組みがあります。

  • 空き家再生補助金(令和8年度):空き家を取得して自ら住む世帯を対象に、リフォームまたは建直しにかかる費用の一部を補助する制度です。補助上限は一般世帯で40万円、市外から移り住む子育て世帯で60万円で、居住誘導区域内なら10万円が加算されます。受付は令和8年5月1日に始まり、予算の範囲内で先着順のため、最新の受付状況は建築住宅課で確認が必要です
  • 空き家・空き地バンク:市内の空き家・空き地を対象とした制度で、物件情報はLIFULL HOME’Sやアットホームの空き家バンクに掲載されます。売買や賃貸の契約に市は関与しません。登録には物件や媒介状況などの条件があるため、すでに不動産会社へ媒介を依頼している場合を含め、登録可否や必要な手続きは市の最新案内を確認してください

補助を受けられるのは買主側で、売主様に直接お金が出る制度ではありません。それでも、買い手にとって手を入れやすい環境があることは、家を壊さずに引き継いでもらううえで追い風になります。多治見市には、住み継ぐ人を支える仕組みが用意されています。

空き家再生補助金|多治見市 https://www.city.tajimi.lg.jp/kurashi_tetsuduzuki/sumai_seikatsu_dobutsu/1006141/1006149.html

多治見市で空き家の活用を相談するには

いきなり売却を決める必要はありません。次の順番で進めると、気持ちの整理と実務の準備を並行できます。

  • 家族で「どんなふうに家を残したいか」を話し合う
  • 市の窓口で、公的な相談先や制度を確かめる
  • 不動産会社に、価格だけでなく活かし方も含めて相談する

多治見市の空き家に関する窓口は、都市計画部 建築住宅課 市営住宅・空家グループです。市は令和7年度から令和10年度までを期間とする「第2次多治見市空家等対策計画」を定めており、専門家による無料相談会を定期的に開いています。シルバー人材センターによる空き家の見守りサービスや、令和8年3月に結んだ東濃信用金庫との連携協定など、所有者を支える取り組みも広がっています。

民間への相談先として、当社もお役に立てます。年間約2,400件のご相談、300〜400件の成約に携わっています。全スタッフが工務店または大手不動産会社での実務経験10年以上。訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応します。

大阪1店舗から全国に対応しており、地元の不動産会社では出会えない買主とつながることがあります。査定は無料で、交通費や出張費を請求することもありません。遠方にお住まいで現地へ行く手段がない方には、お迎えの対応も可能です。「売る」と決める前の段階こそ、選べる道は多く残っています。

多治見市の空き家買取・対応エリア

本町、音羽町、白山町、太平町、前畑町、田代町、宝町、平和町、小泉町、京町、高田町、池田町、市之倉町、滝呂町、笠原町、旭ケ丘、希望ケ丘、小名田町、大畑町、脇之島町

※上記に記載のない町名でも、多治見市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。

まとめ

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空き家の寄付は、多治見市が原則として受け付けていないように、受け入れ先がかなり限られます。個人や法人への寄付も、相手の負担や税金の扱いを考えると、思うように進まないこともあります。

それでも、思い入れのある実家を壊さずに活かす道はあります。

  • 買取後にリフォームし、新しい家族へ住み継いでもらう
  • 買取・リフォーム後、暮らしに困っている方へ手頃な家賃で貸し出す
  • 希望を伝え、オーダーメイド型の売却で次の使い手を選ぶ

名古屋の通勤圏にあり、空き家を買って住む人への補助もある多治見市は、「住み継ぐ」出口を描ける可能性のある地域です。冒頭の50代の女性のように、両親の家を残したいと願うなら、建物の状態が保たれているうちに動き出すことが何よりの近道になります。株式会社大鵬ハウジングは、多治見市の空き家についても、価格だけでなく「どう活かすか」まで含めて一緒に考えます。家に込められた思いを、次の誰かへつなぐ方法を探してみてください。

この記事の監修者

株式会社大鵬ハウジング 代表取締役 久保 友宏

株式会社大鵬ハウジング

代表取締役 久保 友宏

地方・田舎の空き家、相続不動産、訳あり不動産などの売却相談に対応。
年間約2,400件の相談実績を持ち、ファイナンシャルプランナーとして不動産売却後の資産整理についてもサポートしています。

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