オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏
【富田林市】相続登記前でも空き家の売却準備は進められます|義務化の注意点

大阪市内で暮らしながら、富田林市の金剛駅近くにある実家を「父の名義のまま」にしている——そんな50代の方のなかには、「相続登記が済んでいないと売れないのでは」と迷っている方もいらっしゃるかもしれません。結論からお伝えすると、空き家の相続登記が終わっていなくても、査定や買主探しなど売却の準備は始められます。ただし、2024年4月から相続登記は義務になっており、引き渡しまでには名義変更が欠かせません。この記事では、株式会社大鵬ハウジングが日々のご相談で感じている「つまずきやすい点」を交えながら、名義変更前の空き家を富田林市で売却するまでの進め方と、義務化で押さえておきたい注意点を整理します。
名義変更前の空き家でも、売却の準備は始められます
「名義が親のままだから、まだ不動産会社には相談できない」と考えて、何年も手をつけられずにいる方もいます。実際には、登記の手続きと売却の準備は同時に進められる部分が多くあります。
「登記が済むまで動けない」は思い込み
相続登記が終わっていなくても、次のようなことは名義変更の前から始められます。
- 実家の現状を見てもらい、査定額の目安を知る
- 売却と買取のどちらが向いているかを比べる
- 相続人どうしで「売る」方向の話し合いを進める材料をそろえる
査定額がわかると、「売ったお金をどう分けるか」が具体的になり、遺産分割の話し合いが前に進みやすくなります。
引き渡しまでには相続登記が必要
一方で、買主へ所有権を移すには、まず相続人の名義に変える必要があります。登記簿上の所有者が亡くなった方のままでは、買主への所有権移転登記ができないためです。つまり、ゴールの引き渡しまでに相続登記を済ませることが前提になります。
登記と売却を同時に進める段取り
一般的な進め方を、登記側と売却側に分けて並べると次のようになります。
| 段階 | 登記側で進めること | 売却側で進めること |
|---|---|---|
| ① 相談・現状確認 | 登記簿で現在の名義を確認する | 現地調査・査定を受ける |
| ② 話し合い | 相続人を確定し、遺産分割の内容を決める | 売却方法と価格の目安を共有する |
| ③ 準備 | 司法書士に相続登記の申請を依頼する | 買主探し、または買取条件の調整 |
| ④ 契約・決済 | 相続人名義への登記が完了 | 売買契約・決済・引き渡し |
※相続の状況や物件によって、順番や期間は前後します。
①と②を並行させるだけでも、相談から引き渡しまでの期間は短くなることがあります。登記前だからこそ、相談から始める意味があるのです。
相続登記の義務化で押さえたい注意点
売却を急がない場合でも、相続登記そのものには期限があります。制度のポイントを落ち着いて確認しておきましょう。
知った日から3年以内・10万円以下の過料
2024年4月1日から、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが法律上の義務になりました。正当な理由なく申請しない場合は、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
ただし、いきなり過料が科されるわけではありません。法務省の案内によると、登記官からの催告を受け、その期限内にも登記がされない場合に裁判所へ通知される流れで、相続人が非常に多い、遺産の範囲で争いがあるといった事情は「正当な理由」として考慮されます。
2024年4月より前の相続も期限は2027年3月31日
見落としやすいのが、義務化の前に起きた相続も対象になる点です。
| 相続を知った時期 | 申請の期限 |
|---|---|
| 2024年4月1日以降 | 取得を知った日から3年以内 |
| 2024年4月1日より前 | 2027年3月31日まで |
| 遺産分割で取得した場合 | 遺産分割の日から3年以内(上記とは別に必要) |
何年も前に親が亡くなり、そのままになっている実家も、2027年3月31日が一つの区切りです。義務化は「急かすための制度」ではなく、名義を今の状態にそろえておくためのルールだと受け止めると、次に何をすればよいかが見えてきます。
相続登記の申請義務化に関するQ&A|法務省 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html
登記でつまずきやすいケースと対処法
相続登記が止まってしまう理由は、手続きの難しさだけでなく「人の事情」にあることもあります。よくあるケースと対処の方向性を見ていきます。
相続人が多い・話し合いがまとまらない
兄弟姉妹が離れて暮らしている、連絡を取りにくい親族がいるといった場合、遺産分割の話し合いは長引きがちです。話し合いがまとまらない間は、相続人全員が法定相続分で共有している状態になり、全員に登記の義務がかかります。
対処の第一歩は、売却した場合の金額の目安を共有することです。「家を誰が引き継ぐか」ではなく「売ったお金をどう分けるか」に論点が移ると、合意しやすくなる場合があります。
期限が迫るときの「相続人申告登記」
期限内に遺産分割がまとまりそうにないときは、2024年4月に始まった相続人申告登記を使う方法があります。自分が相続人であることを法務局に申し出る手続きで、相続人1人でも申し出ることができ、申し出た人は登記の義務を果たしたとみなされます。
注意したいのは、これはあくまで暫定的な対応だという点です。
- 不動産の権利関係を示すものではない
- 売却するには、別途相続登記が必要
- 遺産分割後は、その内容に基づく登記を3年以内に行う必要がある
先延ばしの間に次の相続が起きると
当社にご相談いただいた方のなかには、相続の話し合いに悩んでいる間に別の相続人が亡くなり、さらに相続が発生したケースがありました。相続人が増えるうえに所在がわからない方も出てしまい、売却そのものが進められなくなったのです。登記前でも相談から始められるため、まだ話し合いの途中という段階で声をかけていただくことが、選択肢を残すことにつながります。
相続登記にかかる費用と手間
「費用がいくらかかるかわからない」ことも、手続きを後回しにする理由になりがちです。主な費用の内訳を確認しておきます。
登録免許税と2027年3月31日までの免税措置
相続登記では、登録免許税として固定資産税評価額をもとにした不動産の価額の0.4%がかかります。あわせて、次の2つの免税措置があります。
- 不動産の価額が100万円以下の土地の相続登記
- 相続で土地を取得した人が、登記をしないまま亡くなった場合の登記
いずれも適用期限は2027年3月31日までです。
書類集めの手間と司法書士への依頼
相続登記では、亡くなった方の出生から死亡までの戸除籍、相続人の戸籍、不動産を取得する相続人の住民票、遺産分割協議書などが必要になる場合があります。必要書類は相続の方法によって異なります。本籍地を何度も移している方の場合、書類集めだけで数か月かかることもあります。なお、2026年4月1日からは、不動産の所有者の住所や氏名などが変わった場合、原則として変更日から2年以内の変更登記が義務になりました。一方、検索用情報を申し出ておけば、法務局が住所等の変更を確認し、本人の了解を得たうえで職権で登記する「スマート変更登記」も利用できます。
| 費用・負担の項目 | 内容 | 目安・注意点 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 不動産の価額×0.4% | 100万円以下の土地などは免税措置あり |
| 戸籍・住民票などの取得 | 相続人の確定に必要な書類 | 1通数百円程度。通数が多いと手間も増える |
| 司法書士報酬 | 書類作成・申請の手続き | 相続人の数や物件数で変わるため見積もりで確認 |
当社の買取なら登記費用は当社が負担
当社の買取では、相続登記や所有権移転登記などの登記費用を当社が負担します。ただし、売買契約書の印紙税や、売却益が出た場合の譲渡所得にかかる税金など、売主様側でご負担いただく費用もあります。手出しを抑えながら名義変更と売却をまとめて進めたい方には、検討しやすい方法の一つです。
専門家との連携で、登記から売却まで一つの窓口に
相続登記と売却を別々の窓口に相談すると、同じ説明を何度も繰り返すことになり、それだけで疲れてしまう方もいます。窓口を一つにまとめることが、負担を減らす近道です。
司法書士・弁護士と組んで進める理由
当社は、弁護士・司法書士・税理士などの専門家と提携しています。当社が窓口となり、登記申請や法律相談などの専門業務はそれぞれの資格者が担当します。ご相談中に相続のことで不明な点が出てきたときは、その場で提携の法律家に確認しながら進めることもあります。
ご相談後に「残置物があっても、相続登記が済んでいなくても売れると知って安心した」と言っていただくこともあります。年間約2,400件のご相談、300〜400件の成約に携わっています。登記が済んでいない段階からのご相談にも対応しています。
売却後まで安心できる取引のために
古い実家の売却では、引き渡したあとの不具合が心配という声も聞かれます。当社の買取では、売主様の契約不適合責任は、原則として免責としています(契約書に明記)。ただし、雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合がある場合は、事前にお伝えください。売却後のトラブルは0件です。
また、全スタッフが工務店または大手不動産会社での実務経験10年以上。訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応します。登記の進み具合を見ながら売却の段取りを調整できるのは、担当が途中で変わらないからこそです。
富田林市で相続空き家が生まれやすい背景
富田林市は大阪市内への通勤圏にある住宅都市で、相続人が市外に暮らしていると、実家をそのままにしてしまうこともあります。
ピークから1割以上減った人口と駅周辺の住宅地
「富田林市まち・ひと・しごと創生推進計画」によると、富田林市の人口は2002年の12万6,400人をピークに減少し、2020年には11万698人となりました。同じ2020年時点で、人口の約3割が65歳以上です。また、市の都市計画課が立地適正化計画をもとに示した資料では、近鉄喜志駅周辺と比べて、南海金剛駅や富田林駅の周辺で人口の減少が大きいと見込まれています。
親世代が住み続けてきた駅周辺の戸建てが、相続をきっかけに空き家になることがあります。冒頭のように、大阪市内に住む50代の方が実家を父名義のままにし、数年が過ぎるという状況も、こうした背景のなかで起こりやすいといえます。都市近郊であっても、相続人が市外に暮らしていると、管理や話し合いが後回しになりやすいのです。
登記の窓口は市内の富田林支局
富田林市の不動産登記を管轄するのは、市内の甲田一丁目にある大阪法務局富田林支局です。河内長野市・羽曳野市・藤井寺市・南河内郡の不動産もあわせて管轄しています。登記手続案内は予約制のため、ご自身で手続きを確認したい場合は事前に電話で予約が必要です。
一方で、平日に何度も足を運ぶのが難しい方や、書類集めに時間を割けない方は、司法書士に依頼するのが現実的です。登記の窓口が市内にあっても、相続人が遠方に住んでいれば手続きの負担は小さくありません。誰が、いつまでに、何をするかを早めに整理しておくことが大切です。
富田林市で相続した空き家を相談するには
登記が済んでいない段階のご相談でも、手元の情報をもとに進め方を一緒に考えられます。
相談前に手元にあると話が早いもの
すべてそろっていなくても構いません。わかる範囲で次のものを確認しておくと、話が具体的になります。
- 固定資産税の納税通知書(所在地や評価額の確認に使えます)
- 登記事項証明書や権利証(なければ所在地だけでも可)
- 相続人の顔ぶれと、それぞれの意向のメモ
- 実家の写真や、気になっている傷み・荷物の状況
ご相談から引き渡しまでの流れ
- お電話などで、所在地や名義の状況をお聞きします
- 現地調査・査定を行います(査定は無料で、交通費や出張費を請求することもありません)
- 売却か買取か、登記をどの順番で進めるかを決めます
- 提携の司法書士が相続登記を進め、並行して売却の準備を整えます
- 登記の完了後に契約・決済・引き渡しを行います
大阪1店舗から全国に対応しており、地元の不動産会社では出会えない買主とつながることがあります。また、当社の買取では、各スタッフに1億円以内の決裁権があり、条件が整えば平日当日中の対応も可能です。ただし金額も日程も物件の状況によるため、必ず当日買取になるとお約束するものではありません。
富田林市の空き家買取・対応エリア
富田林町、本町、常盤町、寿町、甲田、喜志町、新堂、若松町、向陽台、寺池台、高辺台、藤沢台、久野喜台、緑ケ丘町、錦織、佐備、東板持町、五軒家、山手町、桜井町
※上記に記載のない町名でも、富田林市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。
まとめ

名義が親のままの空き家でも、査定や売却方法の検討、相続人どうしの話し合いは今日から始められます。そのうえで、引き渡しまでには相続登記が必要になり、義務化によって2027年3月31日という期限が過去の相続にも設けられています。
富田林市は大阪市内への通勤圏にある住宅都市で、相続人が市外に住んでいると、名義変更が後回しになることもあります。相続人が多い、話し合いが進まないといった事情があっても、相続人申告登記などの選択肢を知り、専門家と並走すれば道は開けます。
株式会社大鵬ハウジングは、弁護士・司法書士・税理士などの専門家と提携しており、当社が窓口となり、登記申請や法律相談などの専門業務はそれぞれの資格者が担当します。富田林市の空き家の相続登記と売却も、一つの窓口で進めるお手伝いをしています。大阪市内から離れて暮らし、父名義のままの実家を気にかけている方も、名義変更前のご相談だからこそ選べる進め方があります。早めに状況を整理しておくことが、ご家族にとって負担の少ない手放し方につながります。
この記事の監修者
株式会社大鵬ハウジング
代表取締役 久保 友宏
地方・田舎の空き家、相続不動産、訳あり不動産などの売却相談に対応。
年間約2,400件の相談実績を持ち、ファイナンシャルプランナーとして不動産売却後の資産整理についてもサポートしています。



