オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏
【東海市】空き家を放置するほど不利になるって本当?|早く動く人が得する理由

名古屋市内で働きながら、東海市加木屋町にある実家の空き家を3年ほどそのままにしている——そんな50代の方もいらっしゃるのではないでしょうか。母親が施設に入り、「いつか片付けよう」と思いつつ月日だけが過ぎていく状況もあるかもしれません。結論からお伝えすると、空き家の処分は先延ばしにするほど不利になりやすいのが実情です。建物は人が住まなくなると傷みが早まり、税金や管理の手間は毎年積み重なり、相続が重なれば手続きそのものが難しくなります。この記事では、空き家の処分タイミングに迷っている方に向けて、放置で起こりうる損失と、早く動いた人が得られるものを、株式会社大鵬ハウジングがこれまでのご相談から整理しました。東海市ならではの住宅事情や市の制度にも触れていますので、判断材料としてお役立てください。
なぜ空き家の処分を先延ばしにしてしまうのか
空き家を何年も動かせずにいる方の多くは、怠けているわけではありません。むしろ家族の歴史が詰まった家だからこそ、簡単に決められないのが自然な感情です。まずは、決断が止まってしまう理由を整理してみます。
「もったいない」「面倒」「思い出」が決断を止める
決断が止まる背景には、次のような気持ちがあります。
- 親が建てた家を手放すのは申し訳ない
- 荷物が多すぎて、どこから手をつければよいか分からない
- 相続の話を兄弟と切り出しにくい
- 売るにしても、何から始めればいいのか見当がつかない
どれも無理のない感情ですが、共通しているのは「決めないこと」がいちばん楽に感じられる点です。とくに荷物が片付いていないと売れないと思い込み、そこで手が止まっている方もいます。実際には、残置物がある状態でも査定や売却の相談は可能です。
通勤圏の実家ほど「いずれ使うかも」が続きやすい
東海市は名鉄常滑線で名古屋方面へ直通で出られる通勤圏にあります。実家が通える距離にあると、「子どもが住むかもしれない」「定年後に戻るかもしれない」という選択肢がいつまでも残り、判断が先に延びがちです。
ただ、その「いずれ」が具体的な予定になっていない限り、家は空いたまま年を重ねていきます。先延ばしの原因は怠けではなく、決め手がないことにあります。だからこそ、判断材料を先にそろえることが、最初の一歩になります。
放置するほど不利になる5つの理由
空き家の処分を先延ばしにしたとき、何が失われていくのか。起こりやすい損失を5つに分けて見ていきます。
建物の老朽化で資産価値が下がる
人が住まなくなった家は、定期的な換気や通水がされないままだと湿気がこもり、次のような傷みが進みやすくなります。
- 屋根や外壁のひび割れからの雨漏り
- 床下の湿気によるカビや木材の腐朽
- 給排水管の劣化や庭木の繁茂
傷みが進むほど修繕か解体かという重い判断を迫られ、買主から見た評価も下がりやすくなります。
固定資産税と管理コストが積み重なる
空き家でも、所有しているかぎり固定資産税は毎年かかります。土地が市街化区域にある場合などは、都市計画税が加わることもあります。ほかにも草刈りや点検のための交通費、火災保険に加入していれば保険料が続きます。1年ごとには小さく見えても、「使っていない家に払い続けている」状態そのものが、目に見えにくい損失です。
特定空家等・管理不全空家等に進むと税の扱いが変わる
2023年12月施行の改正空家法で「管理不全空家等」という区分が新設されました。住宅が残っていて要件を満たしているあいだは、原則として土地に住宅用地の軽減が適用されます。ただし、管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けた場合は、建物が残っていても住宅用地特例の対象から外れることがあります。税額への反映は毎年1月1日時点の状態が基準で、実際の増え方は評価額や負担調整措置、区域区分によって変わります。
いきなり住宅用地特例の対象から外れるわけではありません。管理不全空家等では指導を経て勧告、特定空家等では助言または指導を経て勧告という段階があり、勧告を受ける前に適切に対応すれば回避できる場合があります。
次の相続が起きると権利関係が複雑になる
大鵬ハウジングにご相談いただいたケースでは、相続関係で悩んでいるうちに次の相続が起き、所在の分からない相続人が出たことで、そのままでは売却手続きを進められなくなったことがありました。なお、相続登記は2024年4月1日から義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が求められます。施行前の相続も原則として2027年3月31日までに登記が必要で、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となりえます。
災害・事故で近隣へ被害を出すおそれ
老朽化した空き家は、地震や台風で倒壊したり屋根材が飛散したりして、避難路をふさぐおそれがあります。不審者の侵入や不法投棄も招きやすくなります。空き家が原因で近隣の方や通行人に損害を与えた場合には、所有者が賠償責任を問われることがあります。先延ばしの損は、お金だけでなく周囲への責任という形でも膨らんでいきます。
空き家等の適切な管理|東海市 https://www.city.tokai.aichi.jp/kurashi/1001815/1001840/1001841.html
実際に「遅れて不利になった」ケース
ここからは、大鵬ハウジングにご相談いただいた中で、動くのが遅れたために不利な結果になった例をご紹介します。特定の地域の話ではなく、どこでも起こりうることとしてお読みください。
悩んでいる間に空き巣と雨漏りで傷みが深刻に
一度ご相談をいただいたあと、どうするか数年悩まれていた方がいらっしゃいました。その間に空き巣に入られ、さらに雨漏りも進行し、建物は安全面でも問題の大きい状態になっていました。
空き家の状態は、所有者が迷っているあいだも止まってくれません。
高い仲介査定額に期待して2年売れず
大鵬ハウジングにご相談いただいたあと、他社で提示された高い仲介査定額に期待して売り出した方もいらっしゃいます。しかし2年経っても買い手がつかず、その間に損傷も進みました。最終的には、当初提示していた買取価格の半額でも売れない状態になってしまいました。
査定額は、その金額で売れることを保証する数字ではありません。売り出したあとの市場の反応を見て価格を見直すことは珍しくなく、高い数字がそのまま成約価格になるとは限らないという前提で受け取る必要があります。
100万円の買い手を断った1ヶ月後に地震で倒壊
大鵬ハウジングで100万円の買い手が見つかっていた物件で、売主様が「120万円でないと売らない」と判断を保留されたケースもあります。その1ヶ月後に能登半島地震が発生し、建物は倒壊。解体などの負担が生じ、価値はマイナスになってしまいました。
災害はいつ起きるか分かりません。20万円の差にこだわった結果、100万円の売却機会そのものを失ったこの例は、タイミングが価格以上に結果を左右することを示しています。
早く動く人が得をする理由
では反対に、早めに動いた人は何を得られるのでしょうか。ポイントは「選択肢の多さ」と「区切りをつける早さ」です。
選べる出口が多いうちに比べられる
空き家は、管理されないまま時間が経ち、建物の傷みや権利関係の複雑化が進むほど、選べる出口が狭まりやすくなります。傷みの進み方は構造や築年数、管理の頻度で大きく変わり、何年でどうなるという一律の基準はありません。状態ごとに選択肢を整理すると、次のようになります。
| 空き家の状態 | 建物に起こりやすいこと | 検討しやすい出口 |
|---|---|---|
| 空き家になって間もない時期 | 生活感が残り、傷みは比較的少ない | 仲介での売却・賃貸・買取・親族の利用 |
| 管理が十分でない状態が続いた場合 | 湿気・カビ・庭木の繁茂が目立ち始める | 仲介での売却・買取(修繕の要否を確認) |
| 老朽化や雨漏りなどが進んだ場合 | 設備の故障や建物の傷みが広がり、近隣の目も厳しくなる | 買取・古家付き土地としての売却・解体の検討 |
| 次の相続が発生した場合 | 権利者が増え、合意形成に時間がかかる | 相続関係の整理が先決になり、出口の検討が遅れる |
早い段階ほど「売る」「貸す」「買い取ってもらう」を並べて比べられるのは確かです。比べられるうちに動くことが、損を小さくする近道です。
買取なら短い期間で区切りをつけられる
「できるだけ早く区切りをつけたい」という方には、不動産会社が直接買い取る方法があります。仲介と買取の違いを整理すると、次のとおりです。
| 比べる点 | 仲介での売却 | 大鵬ハウジングの買取 |
|---|---|---|
| 買主 | 一般の個人・法人 | 大鵬ハウジング |
| 売れるまでの期間 | 買主が見つかるまで読みにくい | 条件が合えば短期間で決まりやすい |
| 一般の買主向けの内覧対応 | 対応が必要になることが多い | 原則不要 |
| 残置物 | 片付けを求められることが多い | 大鵬ハウジングの買取ならそのまま相談可 |
| 価格の考え方 | 市場での成約見込み価格 | 買主となる会社が検討する買取価格 |
大鵬ハウジングの買取では、各スタッフに1億円以内の決裁権があり、条件が整えば平日当日中の対応も可能です。ただし金額も日程も物件の状況によるため、必ず当日買取になるとお約束するものではありません。
契約後の不安にも配慮しています。大鵬ハウジングの買取では、売主様の契約不適合責任は原則として免責としています(契約書に明記)。ただし、雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合がある場合は、事前にお伝えください。売却後のトラブルは0件です。
また、買取の場合、相続登記や所有権移転登記などの登記費用は大鵬ハウジングが負担します。ただし、紙の売買契約書を作成する場合の印紙税や、売却益が出た場合の譲渡所得にかかる税金など、売主様側の負担として残る項目もあります。
大阪1店舗から全国対応、年間約2,400件の相談実績
大鵬ハウジングは大阪1店舗から全国に対応しており、地元の不動産会社では出会えない買主とつながることがあります。年間約2,400件のご相談、300〜400件の成約に携わっています。他社でマイナス査定になった物件をプラス査定で買い取った実績もあります。
全スタッフが工務店または大手不動産会社での実務経験10年以上。訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応します。建物の傷み具合を工務店の目で見られるため、修繕して売るべきか、そのまま手放すべきかといった判断も、メリットとデメリットの両面からお伝えできます。早く動いた人が得をするのは、比べる余地と相談できる相手を、選択肢が残っているうちに確保できるからです。
「まだ大丈夫」と思っている方へ
「うちの実家はまだしっかりしているから」と感じている方もいらっしゃるはずです。その感覚が正しいかどうか、一度立ち止まって確かめてみてはいかがでしょうか。
今の状態を確かめる5つの問いかけ
次の問いかけに、ひとつでも迷う項目があれば、今が考えどきかもしれません。
- 最後に家の中へ入って窓を開けたのは、いつでしょうか
- 天井や壁に、以前はなかったシミが出ていないでしょうか
- 庭木や雑草が、隣の敷地や道路にはみ出していないでしょうか
- 名義は誰になっていて、相続人全員の連絡先は分かっているでしょうか
- 5年後、この家を誰がどう使っているか、具体的に言えるでしょうか
すぐに売ると決める必要はありません。大切なのは、今の状態と選べる出口を知ったうえで「持ち続ける」のか「手放す」のかを選ぶことです。知らないまま先延ばしにすることと、知ったうえで保留にすることは、まったく別のものです。「まだ大丈夫」という判断は、現状を確かめてからでも遅くありません。
東海市で先延ばしが招く地域特有のリスク
冒頭でご紹介した、加木屋町の実家を3年空けている50代の方を例に考えます。東海市は知多半島の付け根に位置し、臨海部の工場と内陸の住宅地が近い都市近郊のまちです。
住宅地の空き家は近隣トラブルが表面化しやすい
家が建ち並ぶ住宅地では、庭木の越境や雑草、郵便物のたまりにすぐ周囲が気づきます。東海市は2017年3月に10か年計画の「東海市空家等対策計画」を策定し、空き家の相談は都市建設部 建築住宅課で受け付けています。ただし、枝の越境のように影響が限られた隣家どうしの問題には、行政が介入できない場合もあります。苦情に向き合うのは所有者本人で、市外から管理に通う方には負担が重くなりがちです。
狭い道路に面した家は建替えの壁にぶつかることも
東海市は、狭い道路などが理由で建替えが難しい空き家について専用の案内を設けています。解消には周辺の住宅所有者の協力が必要になる場合があり、協力が得られても長い期間がかかると想定されています。建替えを前提とする買主には検討しにくく、建物が傷むほど出口はさらに限られます。接道条件に不安がある家ほど、早めに条件を確かめておく価値があります。
旧耐震の木造住宅と市の除却補助
昭和50年代前半に建てられた木造住宅は、旧耐震基準にあたる可能性があります。ただ、解体を決める前に、建物付きのまま売れないかも比べておきたいところです。建物付きのまま買い取れるケースもあり、その場合は先に解体する必要がありません。どこまで対応できるかは、買主や契約条件によって変わります。
解体を選ぶ場合は、市の除却補助が使えるか確認しておくと安心です。令和8年度の内容は次のとおりです。
| 項目 | 令和8年度の内容 |
|---|---|
| 受付期間 | 2026年4月15日〜2027年1月15日(先着順、予算を超えた時点で受付終了) |
| 対象となる住宅 | 昭和56年5月31日以前に着工した在来構法・伝統構法の木造住宅 |
| 主な要件 | 市の無料耐震診断で判定値1.0未満、延べ面積30平方メートル以上、2027年3月15日までに工事完了、市税の滞納がない |
| 補助額 | 除却工事費の23%。上限40万円(通行障害既存耐震不適格建築物に該当する場合、または接する道路がすべて狭あい道路の場合は上限50万円) |
| 注意点 | 工事着手前・契約前に申請し、市の承認を受ける必要がある |
執筆時点(2026年9月)は受付期間内ですが、予算を超えると受付終了となります。耐震化と避難路の確保を目的とした制度のため、空き家なら誰でも使えるわけではありません。要件は年度ごとに変わるため、最新の内容は市の案内でご確認ください。
木造住宅除却工事費補助制度|東海市 https://www.city.tokai.aichi.jp/kurashi/1001815/1001827/1001838.html
東海市で空き家の処分を相談するには
相談先はひとつに絞る必要はありません。目的に応じて使い分けると、判断材料が集めやすくなります。
市の窓口と民間の相談先を使い分ける
東海市で空き家について相談できる主な窓口は、次のとおりです。
- 東海市 都市建設部 建築住宅課:空き家の管理や市の制度、除却補助の相談
- 東海市空き家バンク:愛知県宅地建物取引業協会が運営し、市と連携して賃貸・売却の希望者をつなぐ仕組み
- 不動産会社:査定、売却・買取の具体的な条件の相談
市の窓口は制度や手続きの確認に向いており、価格や売り方の具体的な比較は不動産会社のほうが得意です。両方の話を聞いたうえで判断すると、偏りの少ない選択ができます。
大鵬ハウジングへの相談の流れ
大鵬ハウジングにご相談いただいた場合の、おおまかな流れは次のとおりです。
- お電話やメールで、分かる範囲の物件情報とお悩みを伺う
- 担当者が現地を訪問し、建物や敷地の状態を調査する
- 役所等で法令上の条件や周辺の状況も調べたうえで、査定書を作成する
- 仲介・買取など複数の方法を比べ、納得いただけた方法で進める
査定は無料で、交通費や出張費を請求することもありません。遠方にお住まいで現地まで行くのが難しい方には、お迎え対応も行っています。また、大鵬ハウジングは弁護士・司法書士・行政書士・土地家屋調査士・税理士・FP2級・残置物処分業者と提携しています。大鵬ハウジングが窓口となり、登記申請や法律相談などの専門業務はそれぞれの資格者が担当します。
相続関係が整理できていなくても、相談を始めることはできます。ただし、実際に所有権を買主へ移すまでには、相続関係を整理し、必要な登記を進める必要があります。まずは現状を伝えるところから始めれば十分です。
東海市の空き家買取・対応エリア
浅山、荒尾町、荒尾町水深、大田町、加木屋町、新宝町、高横須賀町、中央町、東海町、中ノ池、名和町、富木島町、富木島町伏見、富貴ノ台、南柴田町、元浜町、養父町、横須賀町
※上記に記載のない町名でも、東海市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。
まとめ

空き家を放置するほど不利になるというのは、残念ながら当てはまりやすいのが実情です。建物の老朽化、税や管理費の積み重なり、特定空家等・管理不全空家等への進行、次の相続による権利関係の複雑化、災害や事故のリスク。いずれも時間とともに大きくなりやすいものです。
一方で、早く動いた人は、売る・貸す・買い取ってもらうといった選択肢を並べて比べる余地を持てます。名古屋市内で働きながら東海市加木屋町の実家を空けている方であれば、近隣への影響や接道条件、旧耐震の木造住宅にかかわる市の除却補助など、東海市ならではの事情もあわせて確認しておくと判断がしやすくなります。
株式会社大鵬ハウジングは、大阪1店舗から東海市を含む全国の空き家のご相談に対応しています。すぐに決断する必要はありません。まずは今の状態と選べる出口を知ることが、先延ばしによる損を防ぐ確かな一歩になります。
この記事の監修者
株式会社大鵬ハウジング
代表取締役 久保 友宏
地方・田舎の空き家、相続不動産、訳あり不動産などの売却相談に対応。
年間約2,400件の相談実績を持ち、ファイナンシャルプランナーとして不動産売却後の資産整理についてもサポートしています。



