オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏

【豊田市】空き家を寄付したい、その前に知っておく現実|活用事例も紹介

「売ってお金にするより、どこかで役立ててもらえたら」——豊田市で実家や親御さんの家を受け継いだ方から、そんな声をよく耳にします。思い出の詰まった家を壊したくない、地域や困っている誰かのために使ってほしい。その願いは、とても自然なものだと思います。ところが、いざ空き家を寄付しようとすると「受け入れ先が見つからない」という壁にぶつかるケースが少なくありません。この記事では、空き家の寄付がなぜ難しいのかを整理したうえで、「活かす」道は寄付だけではないこと、そして株式会社大鵬ハウジングがこれまで手がけてきた活用の実例までをお届けします。

「誰かに使ってほしい」——空き家を寄付したいと考える背景

空き家の相談に来られる方が「寄付」を口にされるとき、その背景には売却とは少し違った気持ちがあります。お金に換えることへのためらい、親が大切にしてきた家を無にしたくない思い、そして毎年の固定資産税や管理から解放されたいという現実的な事情。それらが重なって、「いっそ誰かに使ってもらえたら」という発想にたどり着きます。

寄付を考える方の胸の内には、次のような思いが多く見られます。

  • 建物を壊すのは忍びなく、できれば住まいとして残したい
  • 地域の役に立つなら、無償でも構わないと感じている
  • 遠方に住んでいて管理が難しく、負担だけが続いている
  • 相続した家の使い道が見つからず、持て余している

こうした気持ちは決して特別なものではなく、実家を受け継いだ多くの方が通る道でもあります。まず大切なのは、その願いを叶える方法として寄付が本当に現実的かどうかを、正しく知っておくことです。

空き家の寄付、知っておきたい現実

「寄付」と一口に言っても、渡す相手によって話は変わります。主な相談先としては、自治体、個人、NPOなどの法人が考えられます。加えて、寄付とは別の制度として、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度もあります。それぞれのハードルを、まずは表で見比べてみます。

渡す相手・手段 主なハードル
自治体 公共利用の見込みがないと受け入れられないことが多い
個人 受け取る側にも税金・管理の負担が生じ、相手探しが難しい
NPO・法人 活用目的との合致が条件で、受け入れ先は限られる
国(相続土地国庫帰属制度) 寄付とは別制度。対象は土地のみで、解体費や負担金がかかる

自治体への寄付が難しい理由

真っ先に思い浮かぶのが自治体への寄付ですが、実はここが高い壁になりがちです。自治体への寄付は、公共利用の見込みや管理コスト、建物の状態、権利関係などを踏まえて個別に判断されます。自治体が受け取れば維持管理の責任も生じるため、公園・防災用地・公共施設用地など明確な活用目的がない一般住宅では、受け入れが難しいケースが多いと考えておいた方が現実的です。歴史的・文化的な価値が高いと認められる建物など、ごく限られたケースで受け付ける例もありますが、一般的な住宅ではハードルが高いと見ておくと落胆せずに済みます。

個人・法人への寄付も、受け入れ先探しが壁になる

では親族や知人、あるいはNPOへ、と考えても、簡単には進みません。無償で譲る場合でも、受け取る側には固定資産税や維持管理の責任が発生します。個人間で不動産を無償で譲渡すると贈与税の対象になり得るほか、所有権移転登記の際には登録免許税などの費用もかかります。法人が関わる場合は税務上の扱いが変わることもあるため、事前に税理士などへ確認しておくと安心です。つまり「タダで渡す」つもりでも、相手にとっては負担を引き受けることになるため、快く受けてくれる先を探すこと自体が難しいのが実情になります。

寄付とは別の道「相続土地国庫帰属制度」とその限界

近年知られるようになったのが、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度です。これは寄付ではなく、相続や遺贈で土地を取得した人が、一定の要件を満たす場合に国庫への帰属を申請できる制度になります。2023年に始まった比較的新しい仕組みですが、注意したい点がいくつかあります。

まず、この制度が対象とするのは土地だけです。建物が建っている場合は、申請者が自費で解体して更地にする必要があります。さらに、審査手数料が土地一筆あたり14,000円かかり、承認されれば、国有地の種目ごとに10年分の標準的な管理費用を考慮して算定される負担金の納付も求められます。負担金は土地の種類や区域、面積によって変わるため、「一律いくらで済む」とは考えず、申請前に法務局や専門家へ確認しておくことが欠かせません。空き家を建物ごと手放したい場合には、そのままでは使えない制度である、と理解しておくと選択を誤らずに済みます。

寄付という手段は、思いのほか受け入れ先が限られ、費用や手続きの負担も伴います。それでも「活かしたい」という願いを諦める必要はなく、別の道がしっかり残されています。

相続土地国庫帰属制度の負担金|法務省 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00471.html

寄付以外で空き家を「活かす」選択肢

寄付を望む方が本当に叶えたいのは、「この家を無にせず、誰かの役に立てたい」というゴールのはずです。そのゴールは、寄付という手段にこだわらなくても実現できます。手段ごとの違いを、まず整理してみます。

活かし方 特徴
自治体・個人への寄付 受け入れ先が限られ、相手にも負担が生じやすい
買取後にリフォームして再販 建物を壊さず、次の住まいとして引き継げる
買取後に賃貸として活用 住まいを必要とする人へ貸し出せる

大鵬ハウジングでは、買い取ったうえで手を入れ、次の住まいとして再び動かしていく方法を数多く手がけてきました。

買取後にリフォームして再び住まいに戻す

「実家を壊したくない」という思いを持つ売主の方から家を買い取り、数百万円をかけてリフォームしたうえで、再び住まいとして販売した事例があります。取り壊して更地にするのではなく、建物を活かして次の家族へ引き継ぐ——寄付では叶いにくかった形が、買取という手段でかたちになりました。自社でリフォームまで手がけているため、どこにどれだけ費用をかければ住まいとして生き返るかを、経験からつかんでいます。

困っている人へ、賃貸として活かす

もう一つ、印象に残る事例があります。「お金より、困っている人のために使ってほしい」という老夫婦からのご依頼で家を買い取り、リフォームしたうえで、生活に困っている方や外国人、ひとり親世帯へ月額1万円程度の家賃で貸し出し、今も住まいとして活用しているケースです。売主の「誰かの役に立ってほしい」という願いと、住まいを必要とする人のニーズが、結果として結びつきました。寄付という形は取らなくても、思いはしっかり次の暮らしへつながっています。

こうした選択肢を知っておくと、「壊す」か「寄付する」かの二択で悩んでいた気持ちが、ずいぶん軽くなるはずです。

思いを次の誰かにつなぐ手放し方

活かす道を選ぶうえで頼りになるのが、売主の事情や希望に合わせて進め方を組み立てる、オーダーメイド型の手放し方です。大鵬ハウジングでは、次のような対応を取ってきました。

  • 事情があって周囲に知られたくない物件を、広告に出さず自社の顧客へ直接提案する
  • 地元では買い手が見つからない物件でも、全国の顧客網の中から買主を探す
  • 書類や権利関係、物件調査の条件が整っている場合は、平日の当日中に買取判断まで進める
  • 弁護士・司法書士・税理士など提携する専門家と連携し、相続や手続きの不安にも対応する

「大阪の会社に豊田市の空き家を任せられるのか」と不安に思われるかもしれませんが、全国対応だからこそ、地元だけでは出会えない買主とつながれる強みがあります。管理に追われる日々から解放されつつ、家そのものは次の誰かへ——そんな手放し方も選べます。

豊田市で空き家を活かす可能性

豊田市は、トヨタ自動車の企業城下町として発展してきた、人口約41万人・約19万世帯の中核市です。市全体の空き家率は愛知県の平均より低い水準にありますが、それでも空き家は生まれます。その背景には、人口の多い都市部ならではの事情があります。

とりわけ多いのが、親世代の高齢化や施設への入居、実家の相続をきっかけに住む人がいなくなるケースです。子世代はすでに独立して別の場所で暮らし、「いずれ使うかもしれない」と持ち続けるうちに空き家になっていく——中核市で広く見られる流れになります。具体的には、次のような悩みが目立ちます。

  • 相続した実家を、売るか貸すか子が住むかで判断がつかない
  • 遠方に暮らしていて、実家の管理まで手が回らない
  • 誰も住まない家の固定資産税を、毎年払い続けている
  • 草木の繁茂や老朽化で、近隣への影響が気になり始めた

ただし市内でも事情は一様ではなく、地区ごとに空き家をめぐる傾向が分かれます。

エリア 空き家をめぐる傾向
豊田市駅周辺・挙母地区 居住・賃貸・建替えの需要を検討しやすい
高岡・猿投・上郷など 企業勤務者の住宅需要もあり、物件ごとの判断が必要
足助・小原・旭・稲武など 管理負担・遠方相続・活用先不足が課題になりやすい

こうした地区では買い手が見つかりにくく、「いっそ寄付できないか」と考える所有者も少なくありません。同じ豊田市の空き家でも、立地によって取りうる選択肢は大きく変わるわけです。市も空き家の活用促進に取り組み、相続した家の売却に関わる税の特例の窓口を設けています。「郊外だから」「古いから」と一括りにせず、その家がどのエリアにあり、どんな活かし方が合うのかを見極めることが第一歩になります。

寄付だけにこだわらず、売却・賃貸・買取を含めて比べることが、遠回りに見えて近道になります。

豊田市空家等対策計画|豊田市 https://www.city.toyota.aichi.jp/shisei/1073254/gyoseikeikaku/toshiseibi/1073360/1040475.html

豊田市で空き家の活用を相談するには

いざ相談するとなると、何から話せばよいか迷うかもしれません。難しく構える必要はなく、まずは「どんな家で、どうしたいか」を伝えるところから始まります。おおまかな流れは次のとおりです。

まず、家の状態・立地・相続や名義の状況を伝えます。そのうえで、売却・賃貸としての活用・買取といった選択肢の中から、その家に合った進め方を一緒に整理していきます。判断を急かされることはなく、寄付や解体と比べてどうかを含め、納得したうえで次の一歩を選べます。荷物が片付いていない、相続登記がまだ済んでいないといった状態でも、相談の段階では問題になりません。

「この家をどう活かせるか知りたい」という気持ちがあれば、それだけで十分な相談のきっかけになります。

豊田市の空き家買取・対応エリア

西町、神明町、桜町、小坂本町、神田町、喜多町、若宮町、元城町、逢妻町、竹生町、田町、長興寺、土橋町、堤町、上郷町、上丘町、神池町、青木町、桂野町、上川口町

※上記に記載のない町名でも、豊田市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。

まとめ

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空き家を寄付したいという願いの根っこには、「無にせず、誰かの役に立てたい」という温かな思いがあります。ただ現実には、自治体・個人・法人いずれへの寄付も受け入れ先が限られ、寄付とは別制度である国への土地の帰属にも、建物の解体や費用といった条件が伴います。それでも、その思いを叶える道は一つではありません。買い取ってリフォームし住まいとして戻す、困っている人へ賃貸として貸し出すなど、家を「活かす」選択肢は確かに存在します。株式会社大鵬ハウジングは、豊田市で受け継いだ空き家をどう次へつなぐか、売主一人ひとりの思いに寄り添いながら一緒に考えていきます。壊すか寄付するかで立ち止まっているなら、その家に残された可能性を、まずは確かめるところから始めてみてください。

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