オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏
松阪市 買取の実績|美濃田町の農地付きで建物が未登記の空き家を現状渡しで解決

三重県で「松阪市 空き家 買取」や「松阪市 空き家 売却」をお考えの方に向けて、株式会社大鵬ハウジングが松阪市美濃田町で買取した中古一戸建ての事例をご紹介します。
今回の物件は、敷地約277坪に母屋・蔵・比較的新しい建物が建つ7SLDKの一戸建てで、建物はすべて未登記、所在地は市街化調整区域、さらに農地が付属していました。売主様は約3年前から売却に動いていましたが、農地が付いていることを理由に地元の不動産会社にはすべて断られ、インターネットで「農地付き 売却」と検索して当社のホームページにたどり着き、お問い合わせをくださいました。雨漏りもあるという条件でしたが、建物と宅地は当社が現状のまま買取し、農地は耕作される近隣の方への売却を当社が仲介する形で、お問い合わせから約6ヶ月で決済まで完了しています。
農地が付いた実家の処分に困っている方、市街化調整区域の家に買い手がつくのか不安な方、未登記の建物があって売却の手続きが分からない方に読んでいただきたい内容です。
松阪市美濃田町の買取物件の概要と特徴
今回の物件は、築年数不詳・7SLDK・建物面積445.3㎡(約134.7坪)の一戸建てで、敷地は915.05㎡(約277坪)。母屋のほかに蔵と比較的新しい建物が並び、建物はいずれも未登記でした。
松阪市は三重県中部の中核的な都市で、人口は159,145人(2020年国勢調査)。松阪牛や旧城下町の町並みで知られ、松阪駅にはJR紀勢本線・名松線と近鉄山田線が乗り入れます。美濃田町(みのだちょう)は市役所本庁管内の阿坂地区にあり、JR名松線の上ノ庄駅まで約1.7km、近鉄山田線の松ヶ崎駅まで約3km。周囲には田畑が広がり、市街地から車で出入りしやすい場所に落ち着いた集落が続いています。
松阪市が2022年に実施した空家等実態調査では、市内の空家等は4,103軒で、前回調査から994軒(約32.0%)増えています。市全域の空家率は5.45%、美濃田町が属する阿坂地区は37軒・3.07%と市平均より低い水準ですが、市民からは「処分したいが買い手がつかない」「相続したがどうしたらよいか分からない」といった相談が寄せられており、市は2023年3月に第2次空家等対策計画を策定して対策を進めています。
| 所在地 | 三重県松阪市美濃田町 |
|---|---|
| 物件種別 | 中古一戸建て(母屋・蔵・別棟あり) |
| 築年数 | 不詳(建物はすべて未登記) |
| 間取り | 7SLDK |
| 敷地面積 | 915.05㎡(約277坪) |
| 建物面積 | 445.3㎡(約134.7坪) |
| 都市計画 | 市街化調整区域 |
| 買取期間 | お問い合わせから決済まで約6ヶ月(農地の売却仲介を含む) |
お客様からのご相談背景と抱えていたお悩み
売主様は約3年前から売却に動いていましたが、相談した地元の不動産会社にはすべて断られていました。理由は「農地が付いているから」です。インターネットで「農地付き 売却」と検索して当社のホームページを見つけ、お問い合わせをくださったときには、次のようなお悩みを抱えていらっしゃいました。
- 地元の不動産会社に断られ続けた: 約3年にわたって複数の会社に相談しましたが、農地付きであることを理由に扱ってもらえず、売却の糸口が見つからない状態が続いていました。
- 農地が付いている: 宅地と一緒に農地を所有していましたが、農地は宅地建物取引業者がそのまま買い取ることができません。家は売れても農地だけが残るのではないか、という不安がありました。
- 市街化調整区域: 新しく建物を建てたり用途を変えたりするには許可が必要な区域のため、買い手が限られ、仲介で売り出しても長期化するおそれがありました。
- 建物がすべて未登記: 母屋・蔵・別棟のいずれも登記がなく、売却するには建物の表題登記から始めなければならないのか、費用はいくらかかるのかが分かりませんでした。
- 土地が広すぎる: 約277坪の敷地と広い庭は、草刈りや建物の点検だけでも負担が大きく、使う予定のないまま維持し続けることは現実的ではありませんでした。
- 雨漏り: 建物には雨漏りがあり、修繕してから売る方法は費用面で考えられませんでした。
農地・調整区域・未登記という三つの条件が重なると、一般の仲介市場では「扱いにくい物件」として敬遠されがちです。約3年間引き受け手が見つからなかったのは、この物件に価値がなかったからではなく、家と農地の両方に出口を用意できる業者が限られているためです。
松阪市 買取において当社の「直接買取」が選ばれた理由
地元の不動産会社が断った理由は「農地が付いているから」でした。当社が選ばれた決め手は、建物と宅地を現状のまま買い取るだけでなく、当社では所有できない農地についても、耕作される近隣の方への売却を仲介して出口をつくったことです。家と農地を切り離さず、ひとつの案件として約6ヶ月で完結させました。
1. 建物も宅地も現状渡しで、残置物と草木はそのまま
家財の片付けと庭木や草の伐採を売主様にお願いすると、約277坪の敷地では費用も日数もかかります。当社の買取では残置物はそのまま、草木の伐採も不要とし、鍵と書類をご用意いただくだけで進めました。詳しくは残置物そのまま買取と自己負担ナシ買取のページをあわせてご覧ください。
2. 当社では持てない農地を、近隣の方への売却仲介で解決
農地を耕作目的で取得するには農業委員会の許可(農地法第3条)が必要で、宅地建物取引業者である当社は買主になれません。そこで当社は、農地を耕してくださる近隣の方を探し、売主様とその方との売買を仲介しました。農地法第3条の許可申請については、必要書類のご案内と農業委員会との日程調整をお手伝いし、家の買取と農地の売却を同じ時期に決済できるよう調整しています。
3. 未登記の建物は、そのままの状態で引き受け
個人の買主に売る場合、住宅ローンの関係で売却前に建物の表題登記を求められることが多く、土地家屋調査士への依頼費用と時間が売主様の負担になります。当社が買主になる直接買取では、未登記のまま引き取り、必要な登記の整理は買取後に当社が進めました。こうした訳あり物件の扱いは、当社が日常的に対応している分野です。
4. 市街化調整区域と雨漏りの不安を、当社が買主になって解消
市街化調整区域の物件は買い手が限られ、売り出しが長引くほど草刈りや固定資産税の負担が続きます。当社自身が買主になることで売り出し期間そのものをなくし、雨漏りについても契約不適合責任を免責とする特約で契約したため、引き渡し後に責任を問われる心配を大きく減らして手放していただけました。
松阪市美濃田町エリアにおける今回の査定ポイント
査定では、未登記や雨漏りを減点要因として織り込んだうえで、「田舎暮らしを望む方にとっての住まいとしての価値」を軸に価格を組み立てました。
- 昔の時代を感じる母屋と蔵: 母屋と蔵は年季が入っているものの、現代の住宅にはない造りと趣があります。解体して更地にするのではなく、建物を残して活かす前提で評価しました。
- 比較的新しい建物もある: 敷地内には比較的新しい建物もあり、母屋の修繕を進める間の住まいや、趣味・作業のための空間として使い分けられます。
- 広い庭と約277坪の敷地: 家庭菜園や庭づくり、車を複数台置くスペースを確保しても余裕があります。市街化調整区域のため既存の住宅としての利用が前提になりますが、その範囲でも使い道は広い土地です。
- 近隣は田畑で景観が良い: 周囲に田畑が広がり、視界を遮る建物が少ない環境です。「田舎暮らしがしたい」という買主様にとって、この景観そのものが物件の価値になります。
条件だけを見れば扱いにくい物件ですが、建物の個性と土地の広さ、周囲の景観を住まいの価値として評価することで、売主様にご納得いただける価格をご提示しました。
担当者コメント
「敷地に入ると、年季の入った母屋と蔵の奥に比較的新しい建物が並び、広い庭の向こうには田畑が広がっていました。全部が未登記で雨漏りもある、と聞けば身構える物件ですが、この景色の中で暮らしたい方はきっといると感じ、建物を残して田舎暮らし向けに再生する前提で価格を組んだ物件です。農地は当社では持てないため、耕してくださる近隣の方との橋渡しを引き受け、家も農地も行き先が決まるまで一緒に進めさせていただきました。」
放置リスクと法務・税務の解説
農地付き・市街化調整区域・未登記という今回の三つの条件は、いずれも「誰に・どうやって売るか」を法律が制限しているものです。2026年10月現在の制度を、今回の案件に関係する範囲で整理します。
農地付きの家を売るときの農地法第3条
農地を耕作目的で売買・贈与・貸借するには、農地の所在地の農業委員会の許可が必要です(農地法第3条、所管:農林水産省)。許可を受けるには、取得する人が所有・借入している農地のすべてを効率的に耕作すること(全部効率利用要件)、本人または世帯員が農作業に常時従事すること(原則年間150日以上)、周辺の農地利用と調和することなどの要件があります。許可を受けずに行った売買は効力が生じません。
以前は「許可後に一定面積以上を耕作すること」という下限面積要件がありましたが、2023年(令和5年)4月1日施行の農地法改正で廃止され、小さな農地でも近隣の耕作者が取得しやすくなりました。なお、相続による農地の取得には許可は不要ですが、農業委員会への届出が必要です(農地法第3条の3)。今回は、これらの要件を満たす近隣の方を買主として当社が売買を仲介し、許可申請に向けた必要書類のご案内と農業委員会との日程調整をお手伝いしました。
※参考:松阪市農業委員会
市街化調整区域の空き家は「用途」が制限される(都市計画法)
市街化調整区域は、都市計画法第7条で「市街化を抑制すべき区域」と定められた区域です。開発行為には同法第29条の許可、開発許可を受けていない土地での建築や用途変更には同法第43条の許可が必要で、既存の住宅をそのまま住まいとして使う場合を除き、自由に建て替えたり店舗や宿泊施設に変えたりすることはできません。松阪市の空家等対策計画でも、市街化調整区域の空き家は同一用途であっても都市計画部局との協議が必要と明記されています。
そのため、調整区域の空き家は「住宅として住みたい人」に買い手が絞られ、仲介では売却が長引きやすくなります。今回は当社が買主となり、既存の住宅として再生する前提で引き受けることで、この制約を乗り越えました。
※参考:松阪市「第2次松阪市空家等対策計画(令和6年9月一部改訂)」
未登記建物の表題登記義務(不動産登記法第47条・第164条)
建物を新築した人や、表題登記のない建物を取得した人は、取得の日から1ヶ月以内に表題登記を申請する義務があり(不動産登記法第47条)、怠ると10万円以下の過料の対象になります(同法第164条、所管:法務省)。未登記のままでは所有者が登記簿上に現れないため、個人の買主が住宅ローンを組むことが難しく、売却の前提として登記を求められるのが一般的です。
今回のように母屋・蔵・別棟がすべて未登記の場合、売主様が自分で整理しようとすると、土地家屋調査士による調査・測量と費用、時間がかかります。当社が未登記のまま引き取り、買取後に整理する方法であれば、売主様はこの負担を負わずに済みます。
※参考:e-Gov法令検索「不動産登記法(平成16年法律第123号)」
【よくあるご質問】松阪市の空き家買取・売却に関するQ&A
Q1. 農地が付いている実家でも、買取してもらえますか?
はい、建物と宅地は当社が買取し、農地は耕作される方への売却を当社が仲介する形で対応できます。農地は農業委員会の許可がないと売買できませんが、今回の美濃田町の案件のように、他社に断られた農地付きの物件でも、近隣の方との橋渡しに加え、必要書類のご案内と農業委員会との日程調整まで当社がお手伝いします。
Q2. 市街化調整区域の空き家でも売れますか?
はい、売却できます。市街化調整区域は建て替えや用途変更に許可が必要なため買い手が限られますが、既存の住宅として住むことはできます。当社は住宅として再生する前提で買取するため、仲介で長期間売れ残るリスクを避けられます。
Q3. 建物が全部未登記です。売却の前に登記が必要ですか?
いいえ、当社の買取では未登記のままご相談いただけます。表題登記に必要な調査や費用は買取後に当社側で対応しますので、売主様に事前の手続きをお願いすることはありません。
まとめ

松阪市美濃田町の敷地約277坪・建物がすべて未登記の空き家は、農地が付いていることを理由に地元の不動産会社にすべて断られていましたが、当社が市街化調整区域と雨漏りという条件を現状のまま引き受け、農地は近隣の方への売却を仲介して、約6ヶ月で家と農地の両方に出口をつくりました。
- 建物と宅地は現状渡しで買取し、残置物も草木もそのままで売主様の負担を抑えた
- 当社では所有できない農地は、農地法第3条の要件を満たす近隣の方への売却を仲介し、必要書類のご案内と農業委員会との日程調整をお手伝いした
- 母屋と蔵の趣、広い庭、田畑の景観を「田舎暮らしの住まい」として評価し、解体を前提にせずに価格を組んだ
農地が付いていて地元の不動産会社に断られた実家、市街化調整区域や未登記の空き家、昔ながらの造りを残す古民家を「どこから手を付ければよいか分からない」と感じている方は、片付ける前にまずお聞かせください。【無料】不動産売却査定フォーム・LINEのほか、お電話(0120-2103-88、年中無休 9:00〜21:00)でも承っています。
【無料】不動産売却査定フォーム
以下のフォームに必要事項をご入力の上、「入力内容を確認する」ボタンを押してください。
この記事の監修者
株式会社大鵬ハウジング
代表取締役 久保 友宏
地方・田舎の空き家、相続不動産、訳あり不動産などの売却相談に対応。
年間約2,400件の相談実績を持ち、ファイナンシャルプランナーとして不動産売却後の資産整理についてもサポートしています。


