オフィシャルブログ大鵬ハウジング 社長
久保 友宏

【高槻市】実家じまい、後悔しないための進め方とは|家族で進める手順

実家じまいは、進める順番と家族の役割を先に決めておくだけで、負担がぐっと軽くなります。母が施設に入り、名義は10年前に亡くなった父のまま——高槻市北部の坂の多い住宅地でも、こうした状態で立ち止まっている実家は少なくありません。株式会社大鵬ハウジングには、高槻市を含む全国から年間約2,400件のご相談が寄せられており(社内集計)、その多くが実家をどうたたむかという悩みです。この記事では、親が存命の場合と相続が発生している場合を分けながら、家族で足並みをそろえて進める手順を整理します。

実家じまいとは?高槻市で相談が増えている背景

「実家じまい」が指す範囲

実家じまいには、片付けよりも広い作業が含まれます。次の4つがひとまとまりになったものと考えると整理しやすくなります。

  • 家財・遺品の整理(何を残し、何を処分するか)
  • 所有者と名義の整理(誰の意思で決められるか、登記をどうするか)
  • 建物と土地の行き先の決定(売る・貸す・解体する)
  • 家族間の合意形成(誰が決め、誰が動くか)

最初に手をつけるのは片付けという方が多いものの、実際に全体を止めるのは名義と家族の合意です。順番を間違えると、片付けた家が数年放置される事態にもなりかねません。

親の施設入所・他界が引き金になる

きっかけは、ほとんどが親の生活の変化です。施設への入所、入院、他界というタイミングで、子世代が突然「あの家をどうするか」を背負います。

高槻市は令和8年(2026年)3月に「第2期高槻市空家等対策計画」を策定し、適切に管理されていない空家の改善と、健全な空家の流通・活用を進めています。所有者には適切な管理が求められるため、使う予定のない家を放置すれば、劣化や近隣への影響という形で負担が返ってきます。

実家じまいは「決断」ではなく「工程」です。何から始めるか迷っているのは、順番を知らないだけというケースがほとんどです。

引用:第2期高槻市空家等対策計画|高槻市 https://www.city.takatsuki.osaka.jp/site/keikaku/3926.html

最初に確認する分岐|誰の意思で決められる家なのか

ステップに入る前に、必ず確認しておきたい分岐があります。親が存命か、すでに相続が発生しているかで、必要な手続きがまったく変わります。

状況 決定権を持つ人 必要になりうる手続き
親が存命・判断能力に問題なし 親本人 本人の意思確認、委任状の作成
親が存命・判断能力が低下 親本人(代理には制度が必要) 成年後見制度の検討、家庭裁判所の許可
親が亡くなっている 相続人全員 相続人の確定、遺産分割、相続登記

親が存命で、判断能力に問題がない場合

施設に入っただけでは相続は発生しません。所有者が親本人なら、売る・貸す・管理を続けるという判断は本人の意思に基づきます。子が手続きを進める場合も、本人の意思を確認して委任の形を整えるのが前提です。「親が施設に入ったから子が処分できる」という理解は誤りです。

親の判断能力が低下している場合

認知症などで判断能力が十分でない場合、家族が当然に代理して売却できるわけではなく、成年後見制度の検討が必要です。成年後見人が本人の居住用不動産を処分するには家庭裁判所の許可が必要な場合があり、以前住んでいた家も居住用と扱われることがあります。許可のない処分は無効です。

親が亡くなっている場合

相続人を確定し、登記名義を確認して相続登記を進めます。名義が亡くなった父のまま残っている場合は母と子が相続人になるため、母が存命なら母の意思も必要です。分岐は二者択一ではなく、両方が重なることもあります。

最初に押さえるのは「この家は誰の意思で動かせるのか」の一点です。ここを飛ばすと、あとでやり直しになります。

引用:成年後見制度・成年後見登記制度|法務省 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji95.html

後悔しない実家じまい5つのステップ

分岐を確認したら、全体像を家族で共有します。

ステップ やること 目安期間
①方針を決める 残す/貸す/売る/解体の方向性を家族で共有 数週間〜数か月
②所有者と名義を確認する 登記簿で名義人を確認し、必要な手続きを判断 1〜3か月
③家財を整理する 貴重品・書類の捜索、残置物の処分方針を決める 1週間〜数か月
④手放し方を選ぶ 仲介・買取・活用を比較し、査定を取る 1〜4週間
⑤契約・引き渡し 契約、決済、鍵と書類の引き渡し 条件が整っていれば数週間

①家族で「方針」だけ先に決める

細かい条件ではなく方向性を共有します。「いずれ誰かが住む可能性があるか」「維持費を誰が払い続けるか」の2点に答えを出せば、選択肢は自然に絞られます。金額や時期の話を先に出すと、感情の対立に発展しやすくなります。

②所有者と名義を確認し、必要な手続きを判断する

登記簿で名義人を確認します。親が存命で親名義なら本人の意思を、亡くなっているなら相続登記へ進みます。

2024年4月1日から相続登記の申請が義務化され、相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が必要になりました。施行前に相続した未登記の不動産も対象で、こちらは2027年3月31日までが期限です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になりうる制度ですが、登記官の催告を経て裁判所が判断する仕組みで、期限を過ぎた瞬間に科されるものではありません。

遺産分割がまとまらない場合は、暫定的に義務を果たせる相続人申告登記もあります(別途、正式な登記が必要)。なお2026年4月1日からは住所・氏名の変更登記も原則2年以内の申請が義務化され、施行前の変更は原則2028年3月31日までが期限です。

③家財と残置物を整理する

先に確保すべきものは限られます。権利証・通帳などの書類、仏具、写真——この3つを押さえたら残りは後回しで構いません。家具や家電が残っていても売却の相談は進められます。

④手放し方を選ぶ

仲介で買い手を探すか、不動産会社に直接買い取ってもらうか、賃貸として活かすか。ここで初めて金額の話が出てきます。当社の査定は無料のため、判断材料として先に取っておくと動きが早くなります。

⑤契約・引き渡しまで

契約内容の確認、決済、鍵や書類の引き渡しという流れです。買取なら買い手探しの期間が発生しないため、権利関係が整っている物件では短期間で進められることがあります。

段取りを知っているだけで負担は大きく減ります。個々の作業が難しいのではなく、順番が分からないまま同時に抱え込むことが疲れの原因です。

引用:不動産の相続登記義務化!過去の相続分は?所有不動産を一覧的にリスト化する新制度も開始!|政府広報オンライン https://www.gov-online.go.jp/article/202512/entry-10431.html

家族で進めるときにつまずく3つの場面

「まだ売りたくない」で止まる

兄弟の一人が反対して動かない、という相談は珍しくありません。反対の理由は金銭ではなく、生まれ育った家への感情であることが多く、ここで「損得」を持ち出すと話がこじれます。先に合意しておくと揉めにくい論点を整理しました。

決めておくこと よくある対立 先に置く判断軸
いつまでに手放すか 「早く動きたい」対「まだ待ちたい」 固定資産税と管理を誰が負担し続けるか
誰が窓口になるか 全員で決めたい/任せたい 現地に行きやすい人を代表にする
家財の扱い 「捨てないで」対「まとめて処分」 写真・仏具・書類だけ先に確保する
お金の分け方 取り分への不満 金額が出る前に「割合」だけ合意する

片付けが終わらないまま年をまたぐ

遠方に住んでいると、片付けに動ける週末は限られます。数回通って力尽き、数年が過ぎるパターンが最も多い停滞です。残置物があっても相談・査定は可能なので、片付けを完了条件にしないほうが動きます。

登記や相続人の問題で止まる

必要書類の集め方が分からない、相続人の一人と連絡が取れない——こうした理由で手続きが止まると、その先が動きません。時間が経つほど不利になるのは、放置している間に次の相続が発生し、権利者が増える点です。

当社でも、悩んでいる間に相続が重なり、所在の分からない相続人が生じて通常の遺産分割協議では売却を進められなくなった事例があります。打つ手がなくなるわけではなく、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があり、管理人は裁判所の許可を得て不在者に代わり遺産分割や売却を行えます。ただし時間と費用がかかり、進行は大幅に長期化します。

つまずきの原因は「完璧に片付いてから動こう」という前提にあります。動かせるところから手をつけるだけで、止まっていた話が進みます。

引用:不在者財産管理人選任|裁判所 https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_05/index.html

実家じまいにかかる費用と期間の目安

費用の全体像が見えないと、家族の話し合いも進みません。代表的な項目を整理します。

項目 費用の目安 補足
遺品整理・残置物処分 数万円〜数十万円 量と搬出条件で変動
相続登記 登録免許税+司法書士報酬 当社の買取では自社負担
仲介手数料 物件価格に応じた計算が原則 下記の特例あり。査定は無料
解体(更地にする場合) 数十万円〜数百万円 買取なら不要になる例も

仲介手数料は誤解されやすい項目です。宅建業法上の報酬は物件価格に応じて計算するのが原則で、800万円以下なら一律33万円というものではありません。800万円以下の「低廉な空家等」の媒介には、調査などの費用を勘案して原則の上限を超えて受け取れる特例があり、その場合の上限が税込33万円です。適用には、媒介契約時にあらかじめ報酬額を説明し、依頼者の合意を得る必要があります。

期間は「①方針決め」に最も時間がかかります。権利関係に問題がなければ査定から決済まで1か月程度で収まる例もある一方、相続登記や残債、境界確認が必要なら数週間以上、内容によっては数か月かかります。相続した家の売却には譲渡所得の控除を受けられる国の特例もあり、高槻市内の物件は必要書類の一部を市が発行しています(適用可否は税務署・税理士へ)。

見落とされがちなのは、動かない期間そのものにコストが発生している点です。固定資産税、草木の手入れ、遠方からの往復——どれも家を持ち続ける限り止まりません。

引用:空き家等に係る媒介報酬規制の見直し|国土交通省 https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001749923.pdf

まるごと任せて進めるという選択

実家じまいには、片付け業者、司法書士、税理士、不動産会社と複数の窓口が関わります。それぞれを自分で探して調整するのは、働きながらでは相当な負担です。

進め方 自分で手配する まとめて任せる
窓口の数 業者ごとに個別に連絡 1か所に集約
現地への往復 打ち合わせごとに必要 訪問調査時にまとめて対応
抜け漏れの管理 自分で把握するしかない 担当者が全体を把握

大鵬ハウジングでは、在籍する担当スタッフが工務店または大手不動産会社で10年以上の実務経験を積んでおり、訪問調査から契約・決済まで同じ担当者が一貫して対応します。担当が変わらないため、「この仏壇は残したい」といった要望が引き継ぎで消えません。提携する弁護士・司法書士・税理士・土地家屋調査士・残置物処分業者と連携し、登記や片付けもまとめてお任せいただけます。

以前、お子さんから資産整理を迫られて追い込まれていた売主様のお話を、何時間もかけてお聞きしたことがあります。整理したうえで買取を実行し、「肩の荷が下りた」と言っていただきました。専門家を一人ずつ探す必要はない——それが、任せるという選択の実質的な意味です。

高槻市の実家じまいで起きやすいこと

高槻市北部には、日吉台、南平台、緑が丘、松が丘、安岡寺町など、丘陵地に戸建て住宅が広がる地域があります。坂道が多く駅から距離のある住宅地では、実家じまいの局面で共通する事情が出てきます。

  • 敷地にゆとりがある分、庭木と外構の手入れが重い
  • 坂道や階段があり、親世代が車を手放した後の生活が難しくなる
  • 駅から離れているため、片付けのための往復に車が必要になる

「不便になったから施設に移った」という経緯自体が、そのまま空き家の発生要因になっています。

一方、高槻市はJR京都線と阪急京都線が通り、大阪市内にも京都市内にも通いやすい位置にあります。この立地は子世代が市外へ出やすいことも意味し、長男は大阪市内、次男は京都市内という形で兄弟が別方向に住み、全員が実家に集まる機会がほとんどない状況が生まれます。高槻市の人口統計では、2026年時点で約34万3千人・約16万8千世帯、平均年齢は48.5歳です。人口が緩やかに減る一方で世帯数は大きく減っておらず、親世代だけが残った家が市内各所に点在しています。

高槻市全体を「買い手のいない地域」と一括りにはできません。ただし同じ市内でも、駅からの距離、坂道、接道条件、築年数、建物の状態によって需要は変わります。需要が見込める家でも、劣化が進む前に状態を確認しておくことが判断の土台です。

高槻市で実家じまいを相談するには

まずお電話やメールで状況をお聞かせいただき、続いて現地を訪問して建物と土地を確認します。当社は商業施設・病院・学校までの距離や近隣状況まで調べたうえで査定書をお出しし、査定に費用はかかりません。内容にご納得いただけた場合のみ契約に進みます。

買取をご希望の場合、担当者に2,000万円以内の決裁権があるため、条件が整った物件では平日中に判断を進められることがあります。ただし金額も日程も物件の状況によるため、その場で必ず確定するとお約束できるものではありません。

売主様の契約不適合責任は、原則として免責としています(契約書に明記)。ただし雨漏りやシロアリ被害など、すでにご存じの不具合は事前にお伝えください。社内記録上、引き渡し後に損害賠償へ発展したトラブルは発生していませんが、その前提は情報を隠さず出していただくことにあります。

なお高槻市には「高槻市空家相談員」という制度があり、市の研修を受けて登録された実務経験5年以上の宅地建物取引士に、空家の悩みを無料で相談できます。先に公的な窓口で全体像を聞いておきたい方には、こうした選択肢もあります。

相談は売る決断とは別物です。方針が固まっていない段階から、遠慮なくお持ちください。

高槻市の空き家買取・対応エリア

芥川町、天神町、古曽部町、真上町、日吉台、南平台、緑が丘、松が丘、安岡寺町、寺谷町、宮之川原、富田町、富田丘町、上牧町、大冠町、如是町、氷室町、柱本、玉川、萩谷

※上記に記載のない町名でも、高槻市内であればすべて対応可能です。お気軽にご相談ください。

まとめ

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実家じまいで後悔する家庭とそうでない家庭を分けるのは、判断の巧拙ではなく順番です。まず「この家は誰の意思で動かせるのか」を確かめ、そのうえで方針を共有し、名義を整え、家財を片付け、手放し方を選ぶ——この流れを守れば、作業一つひとつはそれほど重くありません。片付けを完了条件にしたり、金額の話から入ったりすると途中で止まります。

高槻市のように交通の便がよい街では、立地の面で需要が見込める家も少なくありません。だからこそ、状態が落ちる前に手を打てるかどうかが結果を左右します。相続登記の義務化で期限が設けられたことも、先送りしにくくなった理由の一つです。

株式会社大鵬ハウジングは、高槻市の実家じまいについて、片付けから登記、売却までを一つの窓口でお引き受けしています。まだ何も決まっていない段階でも、状況を整理するところからご一緒できます。ご家族で話し合う材料としてお使いください。

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